第三十二話 仕切り直しその十六
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「こうした心はな」
「力だな」
「何よりも強いな」
「私達にそれはなかったわね」
ファラは反省する様に言った。
「思えばね」
「そうだよな」
モンスターはファラに沖縄の海草のサラダを食べつつ応えた。
「全くな」
「ただ自分達の戦闘力が高い」
「そのことを絶対に思っていたな」
「心のことは」
それこそというのだ。
「全くね」
「考えもしなかったな」
「そうして戦って」
「負けた」
「そしてギアも崩壊した」
ドクターマンも言った。
「あの時に私は一人になってだ」
「そうしてでしたね」
最後まで残っていたファラキャットが応えた。
「寂しいとですね」
「孤独を感じていた」
そうだったというのだ。
「誰もいなくなりお前もだ」
「倒れたので」
「ギアが完全に私一人になってな」
そうなりというのだ。
「孤独を感じた、そこでギアもな」
「崩壊したんだね」
「そうなったことを実感した」
スパーダに話した。
「まさにな」
「そうだったんだ」
「若し私が心の重要性を理解していて」
人間のそれをというのだ。
「ギアにも備え人間を認めていれば」
「ギアは勝っていた」
「いや、戦うことはしなかった」
スパーダに首を横に振って答えた。
「私は。そしてギアは」
「心の大事さを知ってそれを取り入れていたら」
「決してだ」
それこそというのだ。
「戦わず平和に暮らしていた」
「そうだったんだね」
「今の様に。いや」
ここでだ、ふとだった。
ドクターマンは思うことがあった、そのことに自分で気付いて呟いた。
「その心を持つ諸君等と戦えばどうなるか」
「?どうしたんだ?」
鳳はドクターマンが呟いたのを見て彼に問うた。
「一体」
「いや、何でもない」
ドクターマンは答えなかった、首を横に振ってこう返した。
「気にしないでくれ」
「そうか、それならな」
「済まない、しかし人の心はこのうえなく強い」
「金のことでもわかるか」
「そこに自分達でという信念がある」
このことを指摘するのだった。
「だからだ」
「そのことから見たんだな」
「そうだ、私はな」
「そういうことか、よく見たな」
鳳はミミガーを食べながら応えた。
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