第12話「何故なんだ?!」
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〈サミュエル・ゼノビアSIDE〉
「…お帰り、アリス」
私はデスクトップ上に映るアリスの映像を、食い入るように見つめている。それを捉えることが出来たのは、通信衛星の位置を変更したおかげ。
ホワイトクイーンはアリスが起こした二度にも渡る超能力波活動が行われた位置を、かつてアメリカ合衆国だった場所の西部地域だと特定した。
この情報を元に、衛星は捜索を開始。
そして今、デスクトップ上に映っているオリジナルのアリスと思しき女性は生存者と共に居る。生存者は1人では無かった。グループ規模であり、二桁だ。
総勢にしておよそ20人。この暗黒の時代を生きるグループにしては、かなりの規模ではないだろうか?
衛星はアリスと一緒にいる生存者達も捉えている。
その生存者の1人、元UBCS隊長であったカルロス・オリヴェイラも居る。カルロスはラクーンシティの大惨事よりプロジェクト・アリスと共に居た男だ。
アリス、カルロス含めたこのグループを是が非でも回収したい。だが悲しいかな、アリスしか回収が出来ないのは心苦しくある。
それに、だ。どんな類の作戦を行うにしても、ウェスカー議長の許可を得なくてはならない。
なので私は、ウェスカー議長に2人だけで話したいことがあると申し入れた。
もっとも、彼は私よりも多忙の身。そう直ぐに返信が来るとは思わ……もう来た。
どれどれ……ふむ、1時間後か。では着替え…別に白衣姿のままでも大丈夫か。
〜〜1時間経過〜〜
1時間後、私は時間通り会議室に入室し、現在は先日の合同会議を行っていた時と同じ席に座っているウェスカー議長と話している。
私はホワイトクイーンが突き止めた事をウェスカー議長に説明。
説明を聞いたウェスカー議長は考え込むように顎を撫でた。
「…本当に彼女なのか?」
「67%の一致。見逃すには大きい確率です」
「つまり何年も、衛星の監視網から逃れてきたのか」
衛星での発見後、ホワイトクイーンはファイルにあるオリジナルのアリスの顔と67%の確率で一致することを誇らかに私に報告。ほんの一瞬、ドヤ顔であったのは気の所為だろうか。
まぁ、誇ることは間違いでは無い。だって私はお前が誇らしく思うのだから。
「衛星の軌道は変更しました。彼女はそれに気づいてない。今がチャンスだ。1時間以内に特殊部隊を出動させます」
きっと、ウェスカー議長は許可を出すこと間違いなし。自信を持って言える。
「駄目だ」
「なっ…」
駄目、だと!? な、何故だ?!
「まずは本人だと確定するのが先だ。100%の確率で」
その言葉に私は歯を食いしばった。同時に語気を
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