第6話 ゼノビア「世界は〜終末となったよ〜。やったぜ♪…じゃないわ!」
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薄暗い会議室に集っているウェスカー議長と支部長八人は、実際に私とスレイターが除く全員この場に居るわけでは無い。
三次元映像をホログラミングして、あたかもその場にいるような感じに見せかけているだけ。どこのアンブレラ施設にもこの会議室は有り、円卓テーブルに集うように座っている議長と支部長達は私達が入ってきた映像を見ている。
これもみな、ホログラム部門の力によって成し遂げれた事だ。流石アンブレラ。
其れにしても何故、ウェスカー議長は黒サングラスをいつも掛けているんだ?もったいぶったアホか何かなのか?…フフフっ、ちょっと笑えてきた。
「バイオハザード問題に関して、科学部門から何か報告はあるかね?」
私は一息吐いてから話し始める。
「アンデットは実質的に栄養を必要しないことが分かりました。肉への欲求はあるが、人間が摂るような食事は必要無い。ただ喰らうのみ…。私の調査の結果では、何十年も生きられます。それと、皆さん既に存じているでしょうがアンデット同士で殺し合うことは無い」
「じゃあ、我々はずっと地上に出られないのか…っ」
部屋中に不安不満の声が広がったのも無理は無いのかもしれない。生きている人々が減る一方でアンデットはその逆を行く。とある支部長は「その内、自滅する」と楽観しているようだが…そんな訳が無いだろう?!。
本気で思っているのかこの男は?私は彼に分かりやすく教えて差し上げると理解したようだ。いや〜良かった。
「ふっ巫山戯るな!我々は何十年も地下で生活せねばならんのかッ!」
…怖っ(震え)。怒りの血相で拳をテーブルを叩きつけるなんて怖すぎだな。
ウェスカー「…アリス計画はどうなっている?」
不安不満の声が支部長から出る中でウェスカー議長だけは唯一、それは無くただ進捗状況を私に聞く。私が言うのもなんだがウェスカー議長は何故そんなに冷静なのだ?
だが今は進捗状況を報告しなくては…。
「我々の目的は変わりません。オリジナルアリスは実にユニークでした。彼女は細胞レベルでT-ウイルスと合体し、どういう訳かそれに打ち勝った」
これはデトロイドの惨事で手に入れることが出来た唯一の収穫だ。苦労の甲斐があったな…。
「そして、彼女の血液の抗体を使ってTーウイルスが人体に及ぼす作用を無効化する血清を作るつもりです。これで作用を逆転させる。アンデット達にはある一定の知性が戻ります。そして記憶力も…。それによって食欲を抑えられる」
ウェスカー「必ず奴らを飼い慣らせるんだろうな?」
ウェスカー議長は懸念するような事を言ったがそこは大丈夫。今更だが私はテーブル周りを歩きながら報告し、現在は彼の隣に立って報告をしている。
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