第5話
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
苦い顔して応じた。
「今度は脚を持つのか?」
「いや、肩にするよ。アンディの貴重なハズマット・スーツが血で汚れるからな」
「まぁ、少なくとも今度のクローンはレーザー通路室をクリアした」
アンディはそう言った後、レーザーで切り刻れたクローンのことを思い出して、身震いした。その後の一週間はステーキを食べれていない。
もっとも近頃はステーキを食べる機会など、あまり無い。アンブレラ社が蓄えている大量の食料品のおかげで、生き残った社員は飢えることは無かった。
「ごちそう」にありつけることなど、下っ端から末端の者達には無理なこと。せいぜい、麦パンにミートローフの缶詰、ランチョンミートぐらいなものだ。後、カロリーメイト。
とはいえ、少なくとも食べるものはある。これが給料代わりにはなるが、飢えるよりはずっとマシだ。
アンディは脚を両手で持ち、ブレンダンは両肩を支えるように両手で持つ。持ち方としては人が仰向けになった状態で。
女性警備員と共に2人は曇りガラス製の一対のドアの手前に辿りつくと、ドアは自動に開いた。ガラスに映されるラクーンシティの風景が左右に分かれた。中には地上に上がる為と思われるエレベーターの金属デッキが見える。
アンディ、ブレンダンの2人は後ろ向きに乗り込み、女性警備員は追従するように2人の後に続き、床にある大きな赤いボタンを踏んだ。
油圧式装置特有の「シュー」っという音と共に、エレベーターは上昇し始める。この施設は地下にある。それは1階2階という規模では無く、数百から1000m以上の規模だ。
そしてこの施設には黙示録を生き延びたエレベーターに乗っている3人とゼノビア博士、その他数十人の社員の家であり職場であり、避難所でもあった。
子供の頃、親から聞かされたことがある。長いこと人々は世界に終末が訪れるとすれば核爆弾によるものだと。それは信じる人も信じない人も共通いて思い浮かべた。子供の頃に読み、テレビで見たSFの大半は、強大な勢力に核爆弾を落とし、地球には僅かほんの一握りの生存者しか残らない未来を描いていた。
だけど、”この状況”より核爆弾の方がずっとマシだったのでは無いか? 地上に運んでいくエレベーターの中でアンディはふと思った。
それに自分達が所属するこの会社の極秘地下基地が死の谷あるのは、なんとも相応しいし、都合が良い。──まるでアンブレラ創設時前より黙示録が訪れることを予期していたかのようだ…。
微かに軋む音を発しながら頭上の床がパクリと、左右に開き空いた。間もなく地上に到達。エレベーターデッキは接続接触するかのようにして、次第に完全停止をし地上に到着した。
内装は木造小
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ