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バイオハザードなんてクソくらえ!【未完】
第5話
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れているチェスボードの隣にある一つの小型タブレットサイズの写真立てを手に取った。写真にはウェディングドレスを着るアリスと側に立つ、ハンサムな男が写っていた。

 「分かっていたけど、私って結婚していたのね…」

 見つめているとドスンという音が鳴り、同時にビニールが掛かっている彫像のところから風の音が立てていた。

 アリスはビクッとなって写真を手から落としそうになりながらも置かれていた場所に戻した。

 「誰か居るの?」

 アリスは彫像の所へと向かい近づき、隣にあった装飾が施された大きな扉を恐る恐ると扉の取っ手を掴んで、扉を開いた。

 扉の向こうはガラスの壁に囲まれた通路だった。通路は上下左右共に明るすぎる白いライトがされている。突き当りには銀行の金庫室にある鋼鉄のドアが見えた。

 ゆっくりと前を歩き出す。三分の一ほど進んだ時、アリスはガラスの壁に手を当てたその時、記憶が過り出す。

 『早くドアを開けてあげて!』
 『やってるよッ!でも防御システムが…ッ』

 「これは、私?」

 自分に無いこの記憶、経験しても無いこの記憶に対しアリスを混乱の渦の中へと落とすことは当然と言えた。

 その時だ。照明が一瞬とはいえ、暗くなった。それが2回。
 次はビューンと鳴る音が発する。

 何が起こっているのは分からないながらも、腰を落とし警戒しながら不足の事態に備える。

 すると鋼鉄の扉の直ぐ前に、くるぶしの高さの水平な光の青いビームが出現し、アリスへと速いスピードで近づいてきた。

 飛び越えようとするが急にビームの高さが胸くらいに上がった。アリスは身をかがめて天井へと飛び、排気口を掴み、両足を水平に上げて、ビームが通り過ぎるのを待つ。心の中で天井へビームが来ないことを祈りながら。

 ビームは通り過ぎ、先程に自身が出てきた木製扉の直ぐ前で止まり、消滅した。

 アリスは排気口から手を離し、膝を曲げて衝撃を吸収しながら床に着地した。

 「次はもう来ないわよ『ビューン』…次が来てしまった」

 今度のビームは格子状になって通路全てを覆うように広がってやってきた。逃げるどころか、飛び越えることすら出来ないがアリスの中で、一つだけ方法が生まれた。

 それは排気口の中に逃げることだ。結果的に成功し、排気口に逃れることは出来た。もしも、逃れることが出来ないでいたら、記憶の中にあったあの特殊部隊のようになっていたのかもしれない。そう考えたらアリスが身を震わせるのも無理は無いだろう。

 アリスは排気口を這いずり始め、前に進む。出口を見つける為に…。

 アリスは気がついていないが、今もカメラはアリスを追っている。現在は赤外線モードで追っていた。

 進みに進んだ先に光を発し
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