第2話「女性が手にするのは希望か、絶望か…」
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を防御と避ける、のでは無く少しずつ優位になり始めた。
激闘のすえ、遂にネメシスは金属の柱の前へと追い込まれた。
アリスは、ふっと頭の中で閃きが浮かんだ。。
「(ネメシスが即席の棍棒として作り上げた柱は今、刃のように細く鋭く尖った枝のように一つの方向へと伸びている。ネメシスは今、その前に居る。そこにネメシスをぶつけて身体を深くに刺して、動けないようにすれば勝利は揺るぎない筈…)」
アリスは勢いよく、態勢を整えたばかりのネメシスへ、無防備となった腹へと蹴りをプレゼントする。ネメシスはされるがままに、柱から伸びる細く鋭く尖った刃にネメシスは自身の身体の奥深く刺さった。
追い打ちを掛けるようにアリスは次々と攻撃を繰り出すが……突然アリスの攻撃が止む。アリスが涙をポロポロと零れ落ち始めたからだ。カルロス達は何が起きているのかさっぱり分からず、動揺してしまう。
アリスは……間近でネメシスの目を見た。その目の持ち主を…アリスは知っている。
あの時…あのハイブで、一緒に逃げて助け合い…一抹の恋心を抱いた人物…。
その名は……、
「ま、マット?」
「……ウガぁ」
アリスは目から熱い涙を流れる。カルロス達はアリスが戦っていた怪物がアリスの知人であったと知り、怪物となれはてた彼にしたことがアンブレラにあると確信し、再びアンブレラに対する敵意を剥き出した。
アリスはネメシス…いや、違う。ネメシスとなってしまったマットへと抱きついて謝り続けた。
「…つまらんな。何をしているんだアリス。”ソレ”を殺すんだ」
戦いの終盤、ネメシスよりもアリスのほうが肉体的な変異を起こさずに優れた能力を次々と発揮したことで、ケイン少佐はアリスの勝利とし、トドメを刺すように促した。
「いやよッ断るわ!」
アリスはマットから少し離れて、ケインへと振り返る。
「はぁ(溜息)、君はどれだけ大切な存在だと思う?彼は怪物にすぎない。だが君は、なんらかの形で細胞レベルでTーウイルスを取り込んだ。そして適応させて変化させた。…君は偉大な人間になったんだ」
「私は異常な生き物だわ…っ」
「違う、君は変異じゃない。進化なんだ!私の手助けで、どれだけのことが達成できると思う。さぁ、トドメを…」「しないわよ!彼は大切な仲間よ!!」
ケインは溜息を吐く。それと同時にネメシスであるマットは抜け出して、ミニガンを手に取った。
「君には失望させてくれるな…。それだけの力を活用する意思が無いとは…。なんたる無駄だ…」
ケインは最後に「ネメシスは進化の袋小路に入った」と付け加えて離陸の準備に入ろうとする。ばっさりと切り捨てたこの発言により、ネメシスはマットとしての自我
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