第17話 時の庭園
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ェイトちゃん……私の事助けてくれたもん……だから、だから今度は……私がフェイトちゃんを守る!」
途切れ途切れながらも必死の想いをフェイトに打ち明けたなのは。その間も女性から放たれる鞭が途切れる事はなかった。既になのはの衣服は背中から破れており、其処から見える素肌は鞭の影響を受けて赤く変色し、痛々しさが増していた。それでも、なのはは必死に立ち塞がった。
命の恩人でもあるフェイトを守る為に、自身を壁にしてフェイトを必死に守っていたのだ。
だが、それも遂に限界が訪れた。どれだけ打った後か、とにかくその鞭の一撃を受けた後、なのはは糸の切れた人形の様に力なくその場に倒れてしまった。
幼い体で必死に耐え続けたが、それが限界であった。
一方で、ひたすら打ち続けていた女性も疲弊しており、肩で息をし、あちこちから汗が滲み出ていた。
「もう良いわ。この子に免じて今回は許してあげるわ」
女性はそう言い、フェイトの拘束を解除した。両手の拘束が外れ、自由になったフェイトは、まず最初に自分を庇ってくれたなのはに寄り添う。
なのはの背中の傷はとても酷かった。ひたすら打ち続けられた結果なのか、鞭の跡が痛々しく残っており、場所によっては内出血したのか血が滲み出てる箇所もあった。
「なのは……御免ね。私の為に……こんな痛い思いさせて……」
気を失ったなのはを抱き寄せて、フェイトは泣きじゃくった。自分の為にボロボロになった彼女を見て、とても辛い思いがしたのだ。
「フェイト、貴方に泣いてる時間は無いわ。すぐに残りのジュエルシードを探して来なさい!」
「は、はい…母さん」
「それから……もう二度と部外者をこの時の庭園に入れるんじゃありません。次入れたら……容赦はしないわよ」
「はい……」
不可抗力とは言えなのはを時の庭園に入れてしまった事を女性は酷く怒っていたのだ。もう二度と彼女を此処に連れてくることは出来ない。そう釘を刺された。
フェイトは黙って従いなのはを抱え上げようとする。が、そんなフェイトに女性は平手打ちを放った。
「そんな子に構ってるんじゃない! 貴方は只ジュエルシードを集めてくれば良いのよ!」
「でも、この子の手当てしないと……酷い怪我だし……」
「その必要はないわ!」
女性は言い放った後、開いていた方の指を鳴らす。すると何もない場所から鎧甲冑を思わせる姿をした者が二体姿を現した。
鎧甲冑は倒れたなのはを抱え上げると女性の前に跪いた。
「その子を地下の牢獄に入れておきなさい。このまま下界に戻しても私達の邪魔になるだけ! だったら二度と出られないようにしておく方が良いわ」
「そんな、母さん!」
「黙りなさい!」
抗議しようとしたフェイトに向い女性は更に強く鞭を当てた。鞭は
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