第17話 時の庭園
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も彼女の名を言った。そんなフェイトの前でなのはは痛みに耐えて歯を食いしばりながらも必死に立っていた。9歳位の幼い子供であればその痛みに耐えかねて泣き叫ぶだろう痛みなのに彼女は必死に耐えていたのだ。
目を潤ませて唇を噛み締めながらも彼女は必死に耐えていた。
「急に出て来て…貴方、一体誰なの?」
そんななのはをさも不満そうに女性は見ていた。どうやら自分の行っていたのを邪魔されて相当腹を立てているのだろう。不機嫌な顔をしているのが一目瞭然であった。
なのははそんな不機嫌そうな顔をする女性の方を向き、毅然とした面持ちで女性の目を見ながら話した。
「どうして…どうしてこんな事するんですか?」
「貴方には関係のない事だわ」
なのはの問いに女性は突っ返すように言い放った。お前に言う義理などない。そう目でも訴えてる。それでもなのはは聞きたかった。何故彼女にこんな酷い仕打ちをするのか? それを聞きたかったのだ。
「関係なくありません! 教えて下さい! どうしてこんな酷い事をするんですか?」
キッと女性を睨むように見上げてなのはが問うた。それには流石に女性も応えなければならないのかと思ったのか。それとも単なる気まぐれなのかはこの時は分からない。しかしながらも、女性は溜息混じりになのはに応えた。
「私は、其処に居るフェイトにジュエルシードを全部集めるように言ったのよ。だけど、フェイトはこれだけ時間を掛けたと言うのに集めてきたのはたったのこれだけ…出来が悪いにも程があるわ! だから躾をしただけの事よ」
それだけ? たったそれだけの為にこんな酷い仕打ちをすると言うのか?
なのはは信じられなかった。彼女はまだ自分と同じ位の年の幼い少女なのだ。その少女にあの広大な世界に散らばった小さな宝石を集めろと命令したのだ。
しかも、これは只の宝石じゃない。下手をしたら命に関わる危険な代物なのだ。その代物が女性の手の上には3つ持たれていた。それでも女性は不満なのだろう。だからフェイトに躾と称して鞭を打ったと言うのだろう。そんな事を認められる訳がなかった。
「酷い! 酷過ぎます! フェイトちゃんは一生懸命頑張って集めたんですよ! なのにこんな酷い仕打ちなんてあんまりですよ!」
「他人が人の家の事に首を突っ込まないで頂戴! 貴方には関係のない事よ!」
「あります! 私は…私はフェイトちゃんに何度も助けられたんです! だから、だからもうフェイトちゃんを傷つけるのは止めて下さい!」
今だにフェイトを守るように女性の前に立つなのは。その言葉には強い意思を感じられた。決して上辺だけで言っている舌先三寸の言葉ではない事は確かだ。
しかし、それでも女性は聞く耳など持ってはいなかった。
「駄目よ、どんな理由があろうと
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