第14話「陽だまりに翳りなく」
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も、二人を庇うのは困難だ。
響は今直ぐにでもシンフォギアを纏いたい気持ちでいっぱいであったが、出来ないでいた。
響の悩みを感じ取ったのか未来は再びメーセージを打ち込んで画面を見せた。
『響聞いて、私が囮になってノイズの気を引くから、その間におばちゃんを助けて』
と書かれていた。未来は口に出さずとも覚悟を決めたと言っているように見えた響は、一瞬頭が真っ白になった。
『元陸上部の逃げ足だから何とかなる』
「(なんとかなるってッ、そ、そんなこと!)」
駄目だって決まってる。未来は親友だ。危険な目に合わせたくないのに今だって危険な事に巻き込んでしまった。
響は震えながらメーセージを打とうとするが未来は響の携帯に手を被せるように乗せた。
彼女は響らしいと微笑んだ表情を見せる。
「あ、ああぁ」
気を失っている店主から、唸る声が口から漏れてしまう。
ノイズが察知したのか触手と思われるもので探し始める。ノイズの動きに驚く二人。
響は未来に言おうとするが未来は背中に両手を回して抱きついた。響の耳に顔を寄せて口を近づかせて言う。
「私は響に酷いことをした。今更許して貰おうなんて思ってない。それでもっ一緒に居たい、私だって戦いたいんだッ」
「だ、駄目だよッ」
「 (私だって未来に酷いことをしたよ。シンフォギアのことだって秘密にして、距離だって取ったんだからッ)」
未来の言葉は続く。
「どう思われようと関係ない。響一人に背負わせたたくないんだ」
未来は立ち上がる。彼女の佇まいはただの少女のソレでは無く、恐怖を抑え込み友の為に立ち向かう勇敢で勇気を持った少女へとなったのだ!
「私、もう迷わない!」
未来はノイズを引き付けるため声を挙げながら廃墟から走って出ようとするが、彼女の居る位置を発見したのか。ノイズが未来の方に向き触手貫こうとする。
未来はジクザグと走りながら向きを替えて避けた。
同時に廃墟に出る事が出来たが追撃をするノイズ。
響はノイズが廃墟から出たと同時にシンフォギアに変身し、店主を抱え廃墟から脱出し車でやってきたスーツの男、緒川に店主を託して響は未来の方へと向かう。
響は建物の上を飛び回り空高く飛び未来を探す。
響は廃墟で未来とのやり取りを脳裏に過る。
『響、聞いて。私が囮になってノイズの気をひくから、その間にふらわ〜のオバちゃんを助けて』
『駄目だよ、そんなことはさせられない!』
『元陸上部を舐めてもらっちゃこまるよ?何とかなるよ』
『なんとかならない!』
『じゃあ何とかしないとね?』
『あっ…」
『危険なのは分かってる。だから
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