第12話「兆しの行方と謎の女性」
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当てれなかったから気に入らないのか?
…普通に泣きそうになるのだが。
クリス、深呼吸して落ち着こうっ。
ほんの少しとはいえ、話し合った仲じゃないかっ。
「分かりあえるものかよっ、人が、人がっそんな風に出来ているものか!」
分かり合えよ、私の為に!
「出来ているとも、雪音クリスよ。私は最初、奏や立花ともそう上手く仲はよく無かった」
そうか、翼は何をしている?
「付き合いの長い奏とは時には喧嘩もしたし、立花にだって今では恥ずかしいが少し刺々しい態度を取ってしまったことがある」
だから翼は何をしている?
「けれど、何度も話し合っていくうちに相手のことが理解できて、仲良くなったのだ」
翼は相手に向かって剣を突きつける。
…切っ先を何故下ろす!?
剣を構え続けろよ!!
「どうやら立花の気が当たってしまったからか自己紹介をしたくなる衝動が発しってしまっているようだ。私の名は風鳴翼、防人であり奏の親友であり立花の、いや、響の友人だ!」
「翼さんっ…!」
…自己紹介をしたくなる衝動?
フフフ…ふざけているのかこの剣は?
「アホなことを抜かすなッ!!」
荒くなった息を整えるクリス。
「融合症例第一号、このバカ女を引きずって来いと言われたがもうそんなことはどうでもいい! お前等を叩き潰すッ、今度こそ全てを踏みにじってやる!!」
凄まじい怒りの表情をし、瞳がギラギラと光り今まで抑えていたものを更に吐き出す。この場の空気を震撼させた。
お前落ち着けよ、な?
「私だってやられる訳にはっ…!」
「その通りだ」
戦闘が再開した。
クリスは飛び、鞭の先端で大きなエネルギーの球体が黒い電撃を包み込んだ。大技か?
「うぉぉおッ、ぶっ飛べ!」
その球体を響に投げつけた。
響は両手でエネルギーの球体を受け止めることに成功。
よくやった。
まぁ二発目は流石に来ないだろう。
「持ってけ、ダブルだ!」
…フラグを建築してしまったか。
くそっ、この場にウォッチがあれば!?
…まぁ、有ったとしても自分はこの場から逃げるの一択だが。
き、来たー!?
手に持っていた【ひらりマント】は風に乗って飛ばされていた。おのれっ!
「「させるかー!」」
翼と奏が飛来中の二発目を叩き押した。
よくやった二人とも。褒めてやろう。
「クソがァァあッ」
口が悪いぞ、あぁ、鞭がまたっ…。
「ふんぬっ」
お、響が掴んだか、凄いな。
それを利用してなのか…。
鞭を掴んだ響は全力で引っ張り、クリスは響の方へと身を任せてしまう
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