第16話 救出!バードス島
[1/12]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
戦闘を終え、一息つく為にアースラ内へ帰還した一同を待っていたのは、高町なのはが機械獣に連れ攫われたと言う知らせであった。
その知らせを受けて皆が驚愕した。その中でも兜甲児の驚きようは半端ではなかった。
「リンディさん、すぐになのはを探しに行きましょう!」
居ても立ってもいられず進言する甲児。だが、その進言をリンディは暗い顔で跳ね除けた。
「残念だけど、それは出来ないわ」
「どうしてですか?」
「なのはちゃんを連れてった後、敵は高度なステルス機能を使ったみたいなの。あらゆるセンサーに引っ掛からなかったみたいで…それで…」
オペレーターのエイミィの言い方が妙に歯切れの悪い。それに苛立ちを感じた甲児が側にあった機器に思い切り手を叩きつける。
「どうしたってんだ? はっきりしやがれ!」
「落ち着くんだ甲児君!」
そんな甲児を宥めるようにハヤタが肩を掴む。だが、その手を払いのけて今度はハヤタに掴みかかってきた。
「あんたは、あんた等は良く落ち着いてられるな? なのはが敵に連れ去られたんだぞ! アイツ、まだシローよりも小さい子供なんだ! 心配じゃねぇのかよ!」
「心配だよ。だけど、だからと言って君が苛立ってて状況が解決するのかい?」
「そ、それは…」
其処で言葉が詰まった。言い返せないのだ。
こんな所で無駄に怒りをぶつけても捕まったなのはが帰ってくる事はない。そもそもそれ自体が無駄な行為だったと言う事は甲児とて理解している。
だが、それでも甲児自身苛立ちを抑えられなかったのだ。その証拠に甲児は付近の壁に頭を何度も何度も叩き付けて自分を責め続けていた。
「畜生、あの時俺が海底でモタモタしてなけりゃちったぁなのはを助けられたかも知れねぇってのに…」
「嫌、どの道無理だろうな」
「何だと!」
今度は隼人がそう言ってきた。壁にもたれかかり涼しげな顔で甲児に言い放つ。
「お前さんが居たのは名古屋だ。例え敵を倒してすぐさま陸路を走った所で現場についた頃にゃ事が終わってる頃だ。どの道お前さんが行った所で状況は好転しやしなかったさ」
「そんなの…そんなのやってみなけりゃ分からないじゃないか!」
「分かるさ。第一、もしなのはが敵に捕まった場面に出くわしたとして、お前その時どうやってそいつを助け出すつもりだ? ユーノの話から察するに相手は強力な電磁ネットを使ってたそうだ。そんなのに絡まれたらマジンガーだって只じゃ済まないだろうぜ」
またしても甲児は返答出来なかった。ユーノの進言が元だったのだ。
なのはを攫った機械獣は捕獲の際に強力な電磁ネットを使用していた。下手にあれに近づけば二の舞になったのは間違いない。
「今、アースラの機能をフル稼働させてなのはちゃんの行方を捜してるわ。だから、今は
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ