第16話 救出!バードス島
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今のなのはにはレイジングハートがない。これでは牢獄の扉をぶち破る事など出来る筈がない。
そんな時だった。外の方で何かが殴られる音が響いた。驚き、再び外を見る。すると、其処には先ほどまで見張りをしていた鉄仮面達が倒されており、代わりにオレンジ色の長髪の女性が立っていた。
「やれやれ、何処に居るかと思ったらこんなとこに居たんだ。あんた…」
「え? 貴方は、一体…」
「下がってな、ちょいと乱暴に破るからさ」
「は、はい!」
女性が言う通りになのはは下がる。すると女性は驚いた事に素手で扉をぶち破ってしまったのだ。明らかに人間の成せる業じゃない事は一目瞭然であった。
「す、凄い…」
「ほら、ぼぅっとしてないで早く逃げるよ。家のご主人様がどうしてもあんたを助けたいって言うもんだから来たけど、こんなとこ何時までも長居したくないからねぇ」
「は、はい!」
女性に無理やり掴まれる形でなのはは牢獄を出る。だが、その時には夥しい数の鉄仮面達が剣を抜き放ち迫ってきていた。
「ちっ、もう来たってのかぃ!」
「そんな、どうしよう…」
「しょうがない、ちょいと乱暴に行くか、しっかり捕まってなよ!」
「え? 一体どう言う…」
女性の言葉に疑問を感じたなのはが女性を見た時、其処に女性の姿はなく、代わりに同じ髪の色をした巨大な狼が其処に居た。
「え? えええぇぇぇぇ! 一体何がどうなってるのぉ!?」
「ゴチャゴチャ言ってないで早く背中に乗りな! 急いで逃げるんだからね!」
「は、はいぃぃ!」
言われるがままに背中に跨りしっかりとしがみつく。するとその狼は脱兎の如く道を駆け抜けていった。なのははそんな狼に必死にしがみつくだけでも精一杯であった。
「は、速いいぃぃぃぃぃ!」
「我慢しな! 捕まって切り刻まれたくなきゃねぇ!」
そう言われたら黙って従うしかない。一時の苦労と一瞬の死。どちらが得なのか、幼いなのはでもそれは理解出来た。まだ死にたくないのだ。
どれ位走った辺りだっただろうか。気がつけばバードス島の端の海岸にたどり着いていた。其処でようやく女性も止まり、それと同時になのははその背中からずり落ちてしまった。
「つ、疲れた〜」
「ほら、しっかり立ちな。もうすぐ家のご主人が来るからさ」
女性がそう言いつつも元の姿に戻る。それから幾分も経たない内に別の方から爆発が起こり、その中から金髪の少女が出て来たのだ。その少女になのはは見覚えがあった。
「フェイトちゃん!」
「アルフ、無事に助け出せたんだね」
「見くびらないでよぉフェイトォ。あんな奴等に追いつかれる程私鈍足じゃないよぉ」
なのはの事は蚊帳の外の様にフェイトとアルフと呼ばれた女性は互いに会話を交えた。
それがひと段落すると、フェ
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