第16話 救出!バードス島
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自分と同じように部屋を飛び出していたユーノが居た。
「お前…」
「甲児さん…もしかして甲児さんも?」
「あぁ、嫌な夢を見ちまったもんでな」
「僕もです」
どうやら二人揃ってなのはが最悪な結果になった夢を見たようだ。あんな夢を現実にさせる訳にはいかない。
絶対にそうさせる訳にはいかないのだ。
***
Dr.ヘルが所有する研究室。その中には一際巨大なカプセルが取り付けられており、その中にはなのはのレイジングハートが入れられていた。
Dr.ヘルはこのレイジングハートの性能を分析し、あわよくば中に入れられているジュエルシードを手に入れようとしていたのだ。
しかし、研究は思うように進んでおらず、Dr.ヘル自身も苛立ちを感じ始めていた。
「いい加減素直に情報を提供したらどうじゃ? その方が貴様も楽になれるじゃろうて」
【お断りします。例え破壊されたとしても貴方に情報は提供致しません】
「ふん、強情な奴じゃ! それならそれでやりがいがあると言う物じゃが、さすがに飽きてきたわい」
そう言うとDr.ヘルはカプセル内の電圧を更に上げた。レイジングハートから電子が狂っていくような音が響きだした。
「ほれ、いい加減白状せねばお主の電子機器が破損してしまうぞ。そうなればあの小娘に用はない。バラバラにして鮫の餌となって貰うだけじゃ!」
【グガ……グガガ……】
何度言われようともレイジングハートは頑固を貫き通していた。
その様を見たDr.ヘルの我慢も流石に頂点に達したのだろう。
電圧レバーに手を掛けだす。
「もう良いわぃ。そう来ると言うのなら最早貴様に用はない。貴様もあの小娘同様海の藻屑となるが良いわ!」
電圧レバーを最大にまで上げようとする。
だが、その刹那であった。背後から何か気配を感じた。今まで感じたことのない気配だ。あしゅら男爵やブロッケン伯爵の物とは違う。
生々しい気配だった。
「何者じゃ!」
振り返ったDr.ヘルが見た者。それは、自身に向けて光の刃を放つフェイトの姿であった。
激しい爆発が起こった。その振動はなのはの閉じ込められている地下牢獄までも伝わってきた。
一体何が起こっているのだろうか?
疑問に感じたなのはは僅かに見える鉄格子の所から外を伺おうと顔を覗かせた。
以前と変わらず牢獄の外には二人の鉄仮面が見張りを行っている。
「ねぇ、何があったんですか?」
「知るか! 我等が知る事じゃない!」
「貴様は大人しく其処で座っていろ!」
なのはの問いに鉄仮面達は応える気などなかったようだ。
これでは情報を仕入れる事など出来る筈がない。しかし、だからと言って何時までも知らないままではいられない。
とは言え、
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