第16話 救出!バードス島
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は即ちなのはを殺して鉄仮面へと改造しようと言う事なのだ。
このまま此処に居ては自分は殺されてしまう。逃げなければ。
だが、そう思った時には既に遅く、鉄仮面に抱えられてそのまま運び去られている最中であった。
「い、嫌! いやいやいやぁ! 離して! 離してぇぇぇ!」
「ジタバタするな。どの道貴様に助かる道などないんだ。諦めるんだな」
「いや、いやいやいや、いやあぁぁぁぁぁぁ!」
無駄だと知りつつも必死に暴れ、泣き喚いた。しかしその声が誰かに届く筈もなく、なのはは薄暗い牢獄の中へと連れて行かれた。
数日後には高町なのはと言う少女はこの世から消え去る運命となったのだ。
***
暗く何もない空間。そんな中を甲児はひたすらに走っていた。
何故自分が此処まで走っているかは分からない。只、走らなければ何か大切な物を失ってしまうと思えたからだ。
やがて、走り続けていた甲児の目の前にポツンと小さな何かが現れた。此処からでは何なのか分からない。もう少し近づくしかない。
「あれは…あいつは!」
其処に居たのは間違いなくなのはであった。甲児に対して背を向けている。どうやら無事だったようだ。甲児の中で喜びの思いがこみ上げてくる。
「なのは! お〜い、なのはぁ!」
甲児が名を叫び近づく。だが、なのはは全く反応しない。明らかに様子がおかしいが今の甲児には然程気にならなかった。
「どうしたんだよなのは。黙り込んじまってよ」
そう言ってなのはの肩を掴みこちらに振り向かせた。が、その時のなのはを顔を見た甲児は凍りついた。
其処には確かになのはが居た。だが、頭半分が切り取られ、ハッキリ見えた脳の上から改造を施された跡が出来上がっていたのだ。
そして、切り取られた箇所からは血がドクドクと流れ出ていた。
「な、なのは…お、お前…」
「甲児さん…甲児さん…こうじさん…こうじさん…コウジサン…コウジサン…」
なのはが手を伸ばしてこちらに迫ってくる。その際には仕切りに甲児の名を呟いていたが、呂律が回ってないのか徐々におかしな言葉へと変わっていく。
最終的には何を言っているのか分からなくなってしまった。
「うわああぁぁ!」
飛び起きた時、其処は甲児の自室であった。どうやら夢だったようだ。
しかし嫌な夢だった。体に触れてみるとジワリと汗で体が濡れてる事に気づいた。
体が汗を?いた為か異様な気持ち悪さを感じた。
「くそっ! こんな時に寝てられるかってんだ!」
側の壁を叩き、ベットから飛び起きる。何時までも寝てる場合じゃない。体の調子を計ったが特に問題は見当たらない。ならば起きても問題はない。
そう思った甲児は部屋から飛び出した。
すると其処には
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