#1 夢跡(DREAMTRACE)
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
がら、夢の中の青い戦士のことを考えた。彼の姿が、何か重大な意味を持っているように感じたが、その意味を理解することはできなかった。
「でも、まるで本物みたいだった……」
彼女は目をこすりながら、再び眠りにつこうとしたが、戦士の姿が頭から離れなかった。
学校での朝ーー
次の日の朝、まどかは夢の影響をまだ引きずっていた。朝食を取りながら、彼女は夢の内容を反芻する。まるで現実だったかのような鮮明さに、まどかは不思議な感覚を覚えていた。夢の中の戦士――エックス――の姿が、彼女の頭から離れなかった。
「変な夢だったな……」
まどかは自分にそう言い聞かせ、朝の支度を進めた。母親の詢子に「遅刻するわよ!」と促され、急いで制服を整え、鞄を持って家を出た。外の空気は少し冷たく、夢の残像を振り払うにはちょうど良かった。
学校へ向かう道すがら、まどかは空を見上げた。澄んだ青空が広がっていたが、彼女の心は曇ったままだった。あの夢はただの空想なのか、それとも何か意味があるのか――まどかはその答えを見つけられずにいた。
学校に着くと、クラスメイトたちがいつものように集まり、談笑しているのが見えた。まどかは友達の美樹さやかと志筑仁美と合流し、他愛もない会話を交わしながら教室へと向かった。
そのとき、教室のドアが開き、担任の先生が入ってきた。
「皆さん、今日は新しいお友達を紹介します。暁美ほむらさんです。」
教室が一瞬静まり返り、注目が一つに集まる。まどかもその視線に導かれるようにドアの方を見た。そして、その瞬間、彼女の心がざわついた。
黒髪の少女、暁美ほむらが教室に入ってきた。まどかは彼女を見た瞬間、夢の中で見た戦士を思い出してしまった。もちろん、ほむらはエックスとは全く異なる存在だったが、その冷たい眼差しと強い意志が、夢の中で感じた何かと重なったのだ。
「……」
ほむらは無言で教室を見渡し、その冷たい視線がまどかに留まった。まどかは、その目に何かを見透かされているような気がして、思わず目をそらした。しかし、その瞬間、ほむらの目が少しだけ優しくなったように感じたのは気のせいだったのだろうか。
授業が始まり、ほむらは自分の席に座ったが、クラスメイトたちとの間には明らかに距離があった。まどかはその様子を見ながら、夢の中で感じた不安と、現実で感じる違和感が入り混じり、複雑な気持ちを抱えていた。
「ほむらちゃん……何か知ってるのかな……」
まどかはほむらの存在に一抹の疑問を感じながらも、それを深く追及することはできなかった。ただ、彼女とエックスという夢の中の戦士――どこかで交わる運命があるような、そんな漠然とした予感が胸をよぎるのだった。
キュゥべぇとの遭遇ーー
放課後、まどかとさ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ