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スーパーヒーロー戦記
第15話 脅威!日本攻略作戦
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さん!」
「猛さん!」
「フフフ、この女も悲しい女よ。我等を裏切った緑川博士の娘だと言うだけで殺されねばならないのだからな」
「父が、父がショッカーの一員だったというんですか?」
「ルリ子さん! 聞いちゃ駄目だ!」

本郷は叫ぶも、構わず怪人は話を続けた。

「貴様の父緑川博士は其処に居る本郷猛を改造した張本人よ。奴が本郷猛を売ったのよ。緑川ルリ子。貴様を救うと言うそれだけの理由の為にな」
「そ、そんな…」

初めて知った驚愕の事実にルリ子はショックを受けた。
考えてみれば本郷猛が緑川博士を殺すのも頷ける。
自分の父は彼の人生を身勝手な理由で踏みにじってしまったのだ。
そうとも知らず、自分は本郷猛を責め続けてきた。
自分は彼を責める事など出来ないと言うのに。

「猛さん、御免なさい…私と、私の父のせいで、其処まで苦しんでしまったなんて…」
「違う! 俺は博士に恨みなんて抱いていない! あの人のお陰で俺はショッカーの魔の手から逃げられたんだ! だからこうして人類の平和の為に戦えるんだ!」
「何を言う! 貴様を見て人間達はどう思う? 貴様は、我等ショッカーと同じ人知を超えた化け物よ!」
「うっ!」

その言葉は本郷にとってとてもショックであった。
彼も人間とは違う。
力の制御が出来ず子供と戯れる事すら出来ない。
それは人間ではない、正しく化け物その物であった。

「哀れ本郷猛。我等と同じ脳改造を施されていれば苦しむ事も無く生きていられたというのに。貴様は緑川博士に恩義を感じているだろうが、それは全くの逆だ。緑川博士は貴様を苦しめる為に逢えて逃がしたのだ。貴様は緑川親子に踊らされた哀れな化け物よ」
「違う…俺は…俺は…」
「化け物め! 貴様は誰も味方してくれない孤独な怪物だ。だが、我等ショッカーは違う。今、この場で緑川ルリ子を殺して貴様の無念を晴らしてやろう」

そう言うと怪人の鉤爪がルリ子に迫ってきた。
ルリ子は抵抗しなかった。
自分達親子の為に本郷は人生を狂わされ、誰からも愛されない孤独の存在となってしまった。
その償いがしたかったのだ。
だが、

「止めろ!」

その場から跳躍し、怪人を蹴り飛ばす。

「猛さん!」
「ルリ子さん、例え俺が化け物だとしても。俺は人類の為に戦いたい。それが、生まれ変わった本郷猛…嫌、仮面ライダーの使命なのだから!」
「フンッ、馬鹿な奴よ。我等栄光あるショッカーに戻る最後のチャンスを与えてやったと言うのにそれを自らの意思で捨てるか?」

ライダーとルリ子を囲むように怪人達が集まってくる。
流石のライダーも11体の怪人相手に、それもルリ子を守りながらと言うのは分が悪かった。
だが、ライダーは逃げない。
彼は例え孤独であろうと誰からも愛され
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