#1 邂逅(ENCOUNTER)
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がフラッシュバックする。彼もまた、平和を願いながら、結果として戦うことを選び続けてきた。かつての自分なら、彼女のような絶望を口にすることを避けたかもしれないが、今の彼にはその重みが理解できた。
「……君たちは、どうして戦うんだ?」エックスは静かに尋ねた。
ほむらは少しの間黙り込んだ後、ゆっくりと答えた。「守りたいものがあるからよ。でも、それだけじゃない……。私は、私自身のために戦っている。目的がある限り、戦い続けなければならない」
エックスは彼女の言葉に深く頷いた。その感覚は、彼自身が抱えてきた使命感と重なっていた。彼もまた、平和を守るために戦ってきたが、その裏には自分自身の存在意義を探し続ける戦いでもあった。
「戦いはいつ終わるのか分からないが、君も俺も、その中で進み続けなければならないようだな……」
ほむらはその言葉に軽く頷くだけで返答した。再び静寂が訪れたが、二人の間には共通する理解が生まれていた。魔女との戦い、そしてそれに続く戦いが終わりを告げた今、彼らは新たな目的のために次の行動へと移る準備を始めていた。
「行きましょう」と、ほむらが一歩を踏み出すと、エックスもその背中を追うように歩き出した。未来を背負う彼と、時間を操る少女――この二人の道は交わったばかりだったが、互いに背負うものの重さを理解し合うには十分だった。
戦いの先に待つのは、さらなる戦いか、それとも――。
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