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魔法少女まどか??マギカX 希望の閃光
#1 邂逅(ENCOUNTER)
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を手に入れないと、私たちは……」

ほむらの言葉が途切れると、エックスはその意味を直感的に理解した。彼女たち魔法少女は、単に敵と戦うだけではなく、自らを浄化し続けなければならないという厳しい宿命を背負っているのだ。

「戦うことでしか、生き延びられないのか……」エックスは呟くように言った。その目には、これまでの自身の戦いに通じるものが見えていた。

ほむらはエックスの呟きを聞いたが、特に反応を見せることなく、グリーフシードをソウルジェムに近づけた。穏やかな光がジェムから放たれ、グリーフシードに吸い込まれるようにして、その汚れは消えていった。

「これで少しは持つわ」と、ほむらは冷静に言い放つ。彼女のソウルジェムは以前よりも鮮やかな輝きを取り戻していた。

エックスはその様子をじっと見つめていた。魔法少女という存在が、ただの戦士ではないことを改めて理解した瞬間だった。彼女たちは自らの存在そのものが戦いによって蝕まれる。魔女を倒すことでしか自らを保つことができないという、彼女たちに課せられた運命。それはエックス自身が感じていた、終わらない戦いの連鎖とどこか似通っていた。

「なるほど、そういうことか……」エックスは少し眉をひそめ、思案するように低く呟いた。「君たちも、戦いの中で自分を保つために戦わなければならないんだな……」

「そういうことよ。私たちは、戦うために生きる存在。望んでなったわけじゃないけど、それが現実よ」と、ほむらは淡々とした口調で応じる。その目には、どこか冷めた諦めの色が浮かんでいた。

エックスはその言葉に一瞬戸惑ったが、すぐに自身の過去の戦いがフラッシュバックする。彼もまた、平和を願いながら、結果として戦うことを選び続けてきた。かつての自分なら、彼女のような絶望を口にすることを避けたかもしれないが、今の彼にはその重みが理解できた。

「……君たちは、どうして戦うんだ?」エックスは静かに尋ねた。

ほむらは少しの間黙り込んだ後、ゆっくりと答えた。「守りたいものがあるからよ。でも、それだけじゃない……。私は、私自身のために戦っている。目的がある限り、戦い続けなければならない」

エックスは彼女の言葉に深く頷いた。その感覚は、彼自身が抱えてきた使命感と重なっていた。彼もまた、平和を守るために戦ってきたが、その裏には自分自身の存在意義を探し続ける戦いでもあった。

「戦いはいつ終わるのか分からないが、君も俺も、その中で進み続けなければならないようだな……」

ほむらはその言葉に軽く頷くだけで返答した。再び静寂が訪れたが、二人の間には共通する理解が生まれていた。魔女との戦い、そしてそれに続く戦いが終わりを告げた今、彼らは新たな目的のために次の行動へと移る準備を始めていた。

「行きましょう」と、
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