#1 邂逅(ENCOUNTER)
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エックスが意識を取り戻したのは、見知らぬ場所だった。21XX年の荒廃した未来の都市ではなく、穏やかな街の一角に横たわっていた。辺りには未来の技術も、荒廃した景色も存在しない。見覚えのない街並みと、澄んだ空。
「ここは……?」
エックスは慎重に立ち上がり、周囲を確認する。だが、自分がどこにいるのか、まったく手がかりがない。21XX年とは全く異なる世界――まるで過去の時代に迷い込んでしまったかのような感覚に襲われた。
装備に組み込まれているスキャナーを使い、周囲のエネルギーを分析するが、エネルギー反応はすべて通常値で、特異なものは検出されない。それどころか、彼の技術の一部が正しく機能していないことに気づく。
「まさか、ここは……過去の世界か……?」
エックスの脳裏に、一瞬その可能性がよぎる。だが、確証はない。しかし、この時代の技術水準や、街の古風な様子から、彼が21XX年の自分の時代ではない場所にいることは明らかだった。
彼が思案にふける間もなく、遠くから異様な気配を感じ取る。エックスは本能的にその気配がただのものではないことを察知した。すぐにその方向へと足を向け、気配の正体を確かめようとする。
魔女の結界――
エックスが向かった先は、異様な空間だった。まるで現実とは異なる異次元のような景色が広がっている。そこには、巨大な歪んだ空間と奇妙な生物――“魔女”が潜んでいた。
「……これは、何なんだ?」
これまでに戦ってきたどの敵とも異なる存在――それが目の前に広がっていた魔女だった。彼女たちはエネルギー反応ではなく、まるで精神を侵食するかのような不気味な力を持っている。エックスはすぐに警戒態勢を取り、その異質な存在に対処しようとする。
だが、その時、もう一つの気配が現れた。
「動かないで」
冷徹な声と共に、黒い衣装を纏った少女――暁美ほむらが現れた。彼女は手に持った盾を構え、魔女を一瞥する。
「あなたは誰? ここに何をしに来たの?」
彼女はエックスを睨みながら問いかける。エックスは彼女の姿を見て、すぐに判断した――彼女もまた、ただの少女ではないと。魔女と同じ異質なエネルギーを感じたからだ。
だが、エックスには彼女を敵とみなす理由がない。慎重に言葉を選びながら答える。
「俺はエックス。ここには、気づいたら飛ばされていたんだ。君は?」
ほむらは答えない。彼女の眼差しには警戒心が強く滲んでいたが、それでもエックスに対して攻撃的な動きを見せることはなかった。
そして次の瞬間、魔女が動き出した。異様な力で空間を歪ませ、彼らに襲い掛かる。
「説明は後よ。今はあいつを倒すのが先……!」
エックスはすぐにその言葉に応じ、バスターを構える。ほむらとエ
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