#1 邂逅(ENCOUNTER)
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21XX年――
シグマとの戦いは熾烈を極め、エックスとゼロの二人は全力でシグマに立ち向かっていた。幾度も繰り返された宿命の戦い――今回も、エックスは無二の戦友と共に激戦の中にいた。
巨大なシグマの姿が目の前にそびえ立つ。暗闇の中、無機質なメカニズムがシグマの巨体を支えており、その冷酷な笑みが戦場を支配している。エックスは既に限界に近かったが、その体には、今まさに発動したアルティメットアーマーが纏われていた。輝く光がエックスの全身を包み、その力は以前とは比べ物にならないほど強大だった。
「ゼロ……!」
エックスの叫びと共に、ゼロはシグマの強力な一撃を受けて致命傷を負い、その場に崩れ落ちた。エックスの目の前で無二の友が倒れるのを目にした彼は、怒りと悲しみで胸が締め付けられる。シグマの嘲笑が遠くに響く中、エックスは戦友の犠牲を無駄にしないため、最後の力を振り絞る。
アルティメットアーマーが発する光は、エックスの決意と共にさらに輝きを増していく。黄金の輝きをまとった彼は、一瞬の静寂の後、地を強く蹴ってシグマに向かって突進した。
――それは「ノヴァストライク」。全身のエネルギーを瞬時に解放し、光の如く敵に突進する究極の技。エックスの体は一瞬で光の線となり、圧倒的な速度でシグマに突進する。
激しい衝撃と共に、エックスのノヴァストライクがシグマの胴体に直撃し、眩い光が戦場全体を包み込んだ。シグマの笑い声が徐々に途絶え、その巨体は爆発音と共に崩れ落ちていく。エックスの放った一撃は決定的なもので、シグマはついに倒された。
だが、シグマを倒した代償は大きく、エックス自身も深刻なダメージを受け、その場に倒れ込んだ。
静寂の中で――
エックスが次に目を開けたとき、目の前にはホログラム――ライト博士の姿が浮かんでいた。穏やかな表情でエックスを見つめる彼は、未来を見据え、エックスに語りかける。
「エックス、おまえは多くの戦いをくぐり抜け、今や心身ともに限界に近づいている。しかし、おまえがこれから進むべき道はまだ終わっていない。だが、おまえの心にはあまりにも深い傷が残っている……」
ライト博士はエックスを気遣いながら、彼の負った傷だけでなく、心の中に抱えている重圧に言及した。その言葉に反応しようとするエックスだったが、激しい戦闘による疲労で意識は朦朧としていた。
「ゼロ……」
ぼんやりとその名を口にするエックス。しかし、ライト博士の表情はわずかに曇った。その瞬間、ホログラムである博士の姿はわずかに揺らぎ、次の言葉に決意がこもる。
「エックス……おまえの未来のために、私はある処置を施す必要がある……」
ライト博士の言葉と共に、かすかにエックスのボディが光を帯び始める。ホログラムとしての博士は、事
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