第五章
46.総攻撃
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。
「あ゛ああッ」
それまで素早い動きで射撃もかわし続けていたが、一斉に標的にされては難しい。そのほとんどが命中し、苦悶の声とともに彼女の服の胸部、腹部、背部から火花が散った。
さらに魔法使いとおぼしき兵士二人が同時にベギラマを放つ。
「う゛あ゛ああッ――!」
これも命中し、服全体から火花を散らした。
「今だ!」
好機と見た兵士が剣で斬りかかっていく。
「……っ!」
シェーラはふらふらになりながらも一人目の攻撃を盾で受け、渾身の斧の一振りで兵士を飛ばした。
だがさらに続く兵士の剣は受けられず。
「ああ゛ッ」
横薙ぎを受け、火花を散らしながら彼女の体が反る。
さらに続いた斧装備の兵士による重い一撃も入った。
「あ゛あ゛ああアッ――!!」
大きな声とともに派手に服から火花を散らし、ついに地に伏した。
「ぁ……ぅ……ぁ゛ぁ……」
「よし倒したぞ!」
「油断するな。しっかりとどめを刺しておこ――っ!?」
地面であえぎながらもがく彼女に兵士が近づこうとしたとき、その足元に弓矢が刺さった。
「キラーマシンだ!」
今度は一斉に兵士たちが離れていく。
「シェーラちゃん大丈夫!?」
「だ、大丈……夫……だ……」
伸ばされた手を取り、シェーラが立ち上がる。
助けに来たのは、数体のキラーマシンと、自称キラーマシン使いのタクトだった。
「19番、20番、49番、50番、52番、頼むよ!」
番号管理がなされているらしいキラーマシンに対し、タクトが指示を出す。
サッとキラーマシンたちがタクトとシェーラを守るように位置した。シェーラを包囲して攻撃していた兵士たちに対し、逆に左手の弓で射撃をおこない始めた。速い。
これにはたまらず、兵士たちはいったん距離を取っていく。
「いいねー。優秀。百点!」
「……お前……楽しそうだな。みんな死ぬのは時間の問題なんだぞ。人間なら……もう少し怖がったらどうだ」
「んー、なんか海底の洞窟のときより平気なんだよね。なんでだろ。大きな戦が初めてだから興奮状態なのかも? いい武器と防具もあるしね!」
笑みを浮かべるタクトの右手には、竜王の杖。左腕には、竜王の鱗で作製した盾が装着されていた。
「お前は最後まで変な人間だったな。気に入った」
「お。またきみの中でおれの評価アップ? うれしいねー。きみはどうなの? この状況」
「愚問だろ」
「バーサーカーに臆病者はいない、だっけ?」
「そうだッ」
流れてきた矢を盾で弾きながら力強く言うと、彼女はもう休憩は十分と言わんばかりに下ろしていた斧を構える。
「ところでフワフワ浮いてる奴はどうした」
「キラーマシン
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