四話
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を褒めると春蘭がなぜ攻撃に参加出来なかったかと、そしてその原因の見知らぬ少女について話した
どうやら、この子は近くの村にすむ少女でこの地区を纏める者は重税を課すだけで兵を動かさず、それを許せずひとりで賊を退治に向かっていったのだが官の軍隊を見て八つ当たりしてしまったようだ
華琳が話し終えると春欄がまず詫びて来た
「私のせいで華琳さまや秋蘭に心配をかけた事。それに如水を危うく見殺しにしてしまう所だった。如水、本当に申し訳なかった」
春欄が詫びると少女が庇うように発言した
「いえ、春蘭様のせいではないんです。ボクが八つ当たりをして春蘭様に挑みかかったから遅れてしまったんです」
「そこまで反省して侘びを入れられたら私としても何も口を挟むことはない、ただ二人共できればこの戦いで負傷した者達の前で今言った事を話して貰いたい」
「そうね、少なくとも二人はその事を兵たちに詫びる必要があるは、今すぐに行きなさい」
華琳がそういうと二人は駆け足で天蓋を出て負傷者の所に向かって行った
「如水、姉上を気遣ってもらい私からも礼を言おう」
二人が立ち去ると秋蘭がそう述べると如水は笑いながら
「戦場では何が起きても不思議ではない。今回のことは私も気にしていない、どうしても気が収まらなければ次に私が危ないときに助けてもらえばいいだけ。それよりも今は私たちが生き残り、戦いに勝利した事を喜ぼう」
「そうね、今はこの遠征が成功した事を喜びましょう」
華琳が話を打ち切り今後の事を話し合うように言った
「華琳、投降した者たちをこれからどうする気だ」
「私が意見を言う前に二人の意見を聞かせて」
秋蘭はそれに答え
「私は連中に危害を加えられられた者たちの気持ちを考えれば、賊の全員を処断するべきかと思います。それに許して野に放てばまた同じ事を繰り返すやもしれません。華琳さまの今後の為にもあのような輩は根絶やしにするべきかと」
秋蘭をそう発言したが如水のほうはその意見に反対を述べた
「確かに、連中の所業が、許される事では無い秋蘭の言う事が道理だ。それが普通だと思うが、私は彼らの命を助けたいと思う」
「如水、それは奴らを見逃すと言うのか」
如水の話を聞き秋蘭は責めるように問い詰めた
「いや、見逃すのではなく華琳の軍に加え、兵役に就かせる事が彼らに対する罰だと思う。たしかに彼らに被害を受けた者たちの事を考えると処罰する事がいいが、連中の殆どは重税や悪政に耐えかねて故郷を逃げ出した者が多い、居場所が無くなり賊を働く事でしか食べていけなかったのだろう。これは為政者の問題だ華琳の領内ではそのような事もないが、いま大陸中でその様な者が多い私は賊よりもそんな奴らの方が許せない。彼らを助ける程度で解決することでは無いが今はもう一度彼らに生きるすべを与えそれで改心して貰いたい」
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