暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十七部第三章 港の整備その四

[8]前話 [2]次話
「そうなりました」
「ではな」
「はい、このままですね」
「ノール星系に港や基地に築かれてだ」
「そこから艦隊が出港し」
「暗黒宙域を進んでいく」
「そうしてですね」
 モンサルヴァートにさらに言った。
「航路を創り上げ」
「そしてな」
 そのうえでとだ、モンサルヴァートも答えた。
「中継基地もな」
「築いていきますね」
「そして徐々にだ」
「暗黒宙域を踏破していきますね」
「どういった果てしない空間もだ」
 それがどれだけの距離でもというのだ。
「必ずだ」
「踏破出来ますね」
「そうだ、我々はかつて大西洋を踏破した」
 この大洋をというのだ。
「そして世界もだ」
「一周りしました」
「かつては非常に長い時間と犠牲を払って行った」
「大西洋の踏破も世界一周も」
 マゼランの船団は生きて帰った者は僅かだった、指導者であるマゼランをはじめとしてその参加者の多くが疫病や壊血病、戦いで命を落としているのだ。
「実にだ」
「多くの犠牲を払っていますね」
「大航海時代自体がそうだった」
「多くの栄光と富と共に」
「犠牲も生み出した」
「実に多くの船が海に沈み」
「船員も犠牲になった」
 津波や嵐に飲み込まれていったのである。
「海賊や現地の者に襲われ」
「壊血病でもでしたね」
「多くの者が死んだ」
「疫病もよくありましたし」
「海に魔物がいると言われていたが」
「それはあながちでしたね」
「間違いではなかった」
 モンサルヴァートはこうも言った。
「海は災害に満ちていたしだ」
「海賊もいましたし」
「長く海にいるとな」
 それだけでだ。
「船の中に疫病が流行り」
「そしてでしたね」
「卿が言うな」
「壊血病もでした」
「それで実に多くの者が犠牲になっている」
「それもまた大航海時代です」
「そうだ、だが」
 それでもとだ、モンサルヴァートはさらに話した。
「我々の祖先はだ」
「果たしました」
「そうだった、しかし今はな」
 この時代はというと。
「犠牲はだ」
「例え出しても」
「あそこまで多くはならない」
 大航海時代の様にというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ