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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十七章―双剣―#7
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き折って下がった棍棒を振り上げた。ディンドは、半ばから折れて短くなった剣を翳した。
当然、それでは変異オーガの棍棒を止めることはできず────ディンドは、折れた大剣ごと身体に棍棒を叩きつけられ、ヴァルトと同じように弾き飛ばされる。
受け身はとれたが、何処か痛めたみたいで、痛みに阻まれてすぐには起き上がれない。
何とか起き上がったディンドの目に入ったのは、同じく立ち上がったヴァルトに襲い来る変異オーガの姿だった。
ヴァルトは、ケガしているのか左足を地に着けていない。加えて、両手剣を折られている。
これでは、変異オーガを迎え撃つことなどできるはずもない。
援護すべく、ヴァルトの許へ向かおうとしたが、思ったよりケガが酷いようで身体が旨く動かなかった。
「くっ、まずい…!」
ヴァルトを目掛けて、変異オーガの棍棒が振り下ろされる。
だが────そこに、ハルドが滑り込み、棍棒を受け止めた。
ハルドはすでに【
身体強化
(
フィジカル・ブースト
)
】を発動させているようで、変異オーガの膂力を何とか押し止めているが、撥ね返せそうにない。
ディンドもヴァルトも動けない中、アーシャが変異オーガに向かって双剣を投げつけた。【
身体強化
(
フィジカル・ブースト
)
】で強化された腕で放たれた双剣は、勢いよく変異オーガへと迫る。
変異オーガはハルドに打ち付けていた棍棒を引き揚げ、アーシャの剣を弾こうと振るう。アーシャは、剣が棍棒に触れる寸前で、ふたつの剣を呼び戻す。
そして、いつの間にかアーシャに詰め寄っていた、もう1頭の───先程までディンドが相手取っていた変異オーガが振り下ろした棍棒を、両手に戻した双剣でいなした。
真正面から受け止めることはせず、双剣で軌道を逸らすにとどめる。
アーシャはまた【
身体強化
(
フィジカル・ブースト
)
】を発動して───後方へと跳びながら、対峙する変異オーガを目掛けて、双剣を投擲する。
アーシャに追撃しようとしていた変異オーガは、飛んでくる双剣に慌てて棍棒を宛がう。
アーシャは、またもや、棍棒に当たる寸前で双剣を取り寄せると、今度はハルドに攻撃をしかけている変異種に双剣を投げた。
「ジャンナ!」
続けて、白い双剣を呼び寄せて、アーシャはそれを自分に襲い来る変異オーガに投げつけ────ハルドと対峙する変異オーガへと投げた双剣を取り寄せ、また投げつける。
アーシャは、交互に双剣を呼び戻しては投擲することを繰り返し、2頭の変異オーガをハルドにも自分にも寄せ付けない。
それも、ディンドやヴァルトのように剣を砕かれることを恐れてか、棍棒と接触する寸前を狙って、呼び戻している。
このアーシャの動きには、ディンドもヴァルト
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