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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第二十七章―双剣―#2
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─レド様に群がるオークはラムルによって間引きされ、レド様が捌けないほどのオークに囲まれることはない。
レド様の側で戦っているレナスも、上手に【月虹】と【冥】を使い分けて、順当にオークの数を減らしている。
ディンド卿とヴァルトさんも、元々実力者であることもあり───【魔力循環】に使う自前の魔力が増えたことに加え、【
身体強化
(
フィジカル・ブースト
)
】と【
防衛
(
プロテクション
)
】を存分に使用できる今、通常のオーク程度なら複数でも敵ではないようだ。
ハルドは─────
「!」
複数のオークに囲まれつつあった。
1頭は斬り伏せることができたものの、次に斬りかかった1頭には手に持つ剣で受け止められてしまった。ハルドの剣はオークの剣を砕き、そのまま切っ先が地面に食い込んだ。
その隙を狙って、オークは折れた剣を再度ハルドに叩きつけるため振り上げ、別のオークがハルドを目掛けて斧を振り下ろす。
側にいるヴァルトさんはその事態に気づいているようだが、自身も複数のオークを相手にしていて、援護できそうもなく───セレナさんが魔術を発動させたみたいだけど、間に合いそうもない。
「【
転移
(
テレポーテーション
)
】!」
咄嗟に、ハルドを2mほど後方に転移させる。
ハルドの姿が掻き消え、折れた剣を振り下ろしたオークは体勢を崩し、もう1頭のオークによって振り下ろされた斧は地面を穿った。
その直後、セレナさんが放った氷刃がハルドを囲っていたオークに降り注ぐ。
いきなり移動させられ呆気に取られていたハルドが我に返り、氷刃で倒せなかったオークに向かって駆け出した。
私は薙刀を太刀に替えて、ハルドに気を取られているうちに詰め寄られたオークのうち1頭の首を刎ね───左手に持った太刀の鞘で胴体を薙ぎ払う。首を失ったオークが吹き飛ぶ様を見送ることなく、右方向から襲い掛かって来たオークに刃を振るう。
左方向にいたオークは、私に襲い掛かる前に、ジグが投げた短剣に頭を貫かれて崩れ落ちた。
しばらく、そうしてお互いに援護し合いながら、オークを狩り続けていると───ふと、思ったよりもセレナさんと距離が開いていることに気づいた。
≪レド様、前に出過ぎています!≫
レド様が大剣を振るう手を止めることなく、素早く背後を
一瞥
(
いちべつ
)
する。
≪魔物を引き寄せつつ、少しずつ後退する!セレナ、援護を!≫
≪はい…!≫
≪リゼ、指示と援護を頼む!≫
≪解りました!≫
レド様、レナス、ディンド卿の三人は、対峙するオークを一撃で屠らずに浅く斬りつけるなどして牽制しながら、一歩ずつ、さりげなく後ろに下がっていく。
それに釣られるように、オークも一歩ずつ、こちらに踏み
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