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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十五章―過去との決別―#5
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ることが可能なようだ。
そして────向かって左側に、下に降りる階段が設えられている。
「これが、地下に繋がる階段…!」
「ってことは────これ、もしかして、リゼさんたちがいる地下に繋がってるのか?」
カデアは、エデルと情報を共有していないことを思い出して、現状を報告し────エデルが得た情報の詳細を聴く。
「なるほど、な────そんな事態になってんのか」
階段は聖堂の舞台と同じくらい幅があり────巨大化した魔獣が3頭並んで上り下りできそうだ。
カデアは持ったままだったランタンを灯して階下を照らしてみる。長い階段の先に空間が見えた。照らさないと見えないということは、閉じられた空間のようだ。
壁に取り付けられたハンドルが、視界にちらりと映ったので、壁を開閉して地下遺跡と行き来するのだろう。
「そろそろ、戻りましょう」
カデアはエデルを促し、元いた空間へと戻った。エデルがハンドルを操作して、壁を閉じる。
「ゾアブラがここを開ける手筈となっているのね?」
「ああ、そのようだ」
「では、ここを開ける前にゾアブラたちを捕獲すれば─────魔獣が放たれるのを防げそうね」
どのように魔獣を放つつもりなのかは解らないが、ディルカリド伯爵たちが魔獣と一緒に来て開けるとは思えない。
ここが開いていなければ────魔獣は入ってくることができないのではないだろうか。
カデアがそんな希望を見出したとき────ふと、微かな足音を、カデアの耳が拾った。カデアを取り巻く空気が瞬時に変わる。
エデルは事情を察したらしく、邪魔にならないよう部屋の隅へと移動する。
カデアは、この空間への入り口である壁の切れ目の側に移動し───じっと待つ。
足音も気配も一人分だ。気配や足音を消している様子は感じられないから、やって来るのは────おそらく一人。
足音の主は、何の警戒もしていないようで───躊躇することなく、壁の切れ目から踏み出る。
その人物が片足を床につけ、もう片方の足も床につく瞬間────カデアは素早く手刀を放った。こめかみを正確に打たれたその人物は、あっけなく崩れ落ちた。
「この男は────ゾアブラ?」
「ああ。ソイツがゾアブラだ。今はゾブルと名乗っているらしいがな」
縄を取り寄せて、意識のないゾアブラを縛り上げると────カデアは、ゾアブラを隅に転がした。
「私は、護衛の二人を捕らえてきます。エデル───貴方はお邸へと帰りなさい」
「いや、アンタがアイツらを捕えるのを、ここで待ってる。不測の事態があったら知らせる奴が必要だろ」
「……そうね。でも───何かあったら、構わずお邸へと帰りなさい。いいわね?」
「あ
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