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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十五章―過去との決別―#1
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も短縮になる。
ノルンは私の情報を元に身体を構成しているので、存在自体を【
同
(
シンクロナ
)
期
(
イゼーション
)
】できることは、昨晩のうちに確認済みだ。
私とノルンの足元に魔術式が現れ、同時に光を発すると、ノルンだけでなく私の身体も輝き始める。
ノルンと同じくらい光が強くなったとき────ノルンと私の同期が完了したのが解った。
「ノルン、この“地下施設”を【
拠点
(
セーフティベース
)
】に登録」
「了解。この地下施設を【
拠点
(
セーフティベース
)
】に登録します」
実をいえば、ノルンと同化している状態の今、ノルンを介さなくても登録は可能なんだけど────こういったサポートがノルンの存在意義であることと、進行状況をレド様たちにも認識してもらうために、いつもの手順を踏んでいる。
私とノルンの発する光がより強くなって───迸る。
光は四方に広がり、【
管制室
(
コントロール・ルーム
)
】を隈なく覆い尽くした後、壁を抜けて部屋の外へと飛び出していった。
ノルンとすべてを共有しているせいか、思考の隅に地下空間の全体像があって、少しずつ、レド様と私の所有へと変わっていくのが知覚できた。
それは───新しい物品を手に入れたときに、【
遠隔
(
リモート・
)
管理
(
コントロール
)
】できるようになる感覚に似ている。
「登録が完了しました」
しばらくして、登録が完了したことを覚ったと同時に、ノルンが告げた。
さて────ここからが、本番だ。
「ノルン───新しい【
拠点
(
セーフティベース
)
】の【
最適化
(
オプティマイズ
)
】を開始」
「了解。【
最適化
(
オプティマイズ
)
】を開始します…」
先程よりも大量の魔素が、私───ノルンの中から抜けていくのを感じる。魔素は光となって私たちから抜け出て、先程のように部屋を覆った。
すると、天井や壁、それに床に────まるで雨を受けた水面にできる波紋のように、無数の魔術式が浮かび上がっては消えていった。
ノルンの知識によれば、この部屋全体が制御装置らしい。道理で、天井や壁、床に至るまで
月銀
(
マーニ・シルバー
)
が施されているわけだ。
純白の天井や壁、床に浮かぶ光り輝く波紋は、“打ち上げ花火”のような儚くも華やかな美しさがあって────思わず見とれてしまった。
背後で、レド様たちも感嘆の声を上げている。
「これは────すごいな…」
「これが…、古代魔術帝国の技術…」
【
最適化
(
オプティマイズ
)
】に伴う【
最新化
(
アップデート
)
】によって、新たな【
管理亜精霊
(
アドミニストレーター
)
】がダウンロードされたが、インストールされた瞬間にノルンが自分の中へと取り込んだ。
「
主
(
マスター
)
リゼラ、制御装置の【
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