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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十四章―妄執の崩壊―#4
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その上に皇都が築かれ、森が広がっているらしい。
そして────レド様の視線がある箇所に辿り着いたときだった。
「!?」
崩れて埋め立てられたのではなく───造り替えられたように、その空間の一部が形を変える。それに加え、駒のようなものが複数、忽然と現れた。
これは────何人かの人間と…、何頭もの魔獣だ。
「リゼの予想が当たったな。ここが────ディルカリドたちの拠点というわけだ」
レド様が表情を険しくして言う。
「ええ」
「どうする、リゼ」
「そうですね…、出入り───または魔獣を放すことができないように、【
転移門
(
ゲート
)
】を封鎖してしまいたいところですが────」
中途半端に封鎖して、刺激するのはまずいな。やるなら、【
転移門
(
ゲート
)
】すべてを一気に封鎖すべきだよね。
「ノルン、この地下施設を拠点登録して、【
最適化
(
オプティマイズ
)
】することはできる?」
「はい、可能です、
主
(
マスター
)
リゼラ」
問題は────魔力か。
【索敵】だけで、レド様でさえかなりの魔力量を消費している。【
最適化
(
オプティマイズ
)
】では、もっと魔力を使うのは必至だ。
ちらりとレド様を伺うと────あ、反対なんですね。解ります。
「…ノルン、“結界の間”を【
最適化
(
オプティマイズ
)
】したときみたいに、精霊樹の魔素を流用することはできない?」
「それはできますが───この地下遺跡は広大ですし、特殊な建材を使用していますから、修復には膨大な魔素が必要になります。そうしますと、“結界”が維持できません」
あの森にはアルデルファルムがいる。それに、“デファルの森域”には、固定魔法【結界】を施してあるから────少しの間なら、“結界”が解除されても支障はないはずだ。
「その場合───“結界”が解除される時間はどれくらい?」
「不測の事態がなければ、半日程度になります」
「それは、つまり───【
最適化
(
オプティマイズ
)
】が完了するのに、それだけ時間がかかってしまうということ?」
「その通りです、
主
(
マスター
)
リゼラ」
半日────結構、長いな…。
「レド様、精霊樹の魔素を借りて、【
最適化
(
オプティマイズ
)
】でこの地下遺跡を修復し───【
転移門
(
ゲート
)
】を閉ざしてしまおうと考えているのですが、どう思われますか?」
「ああ───俺も、それが最善だと思う」
それまで黙って聴いていたディンド卿が、口を開いた。
「ですが、ディルカリド伯爵や魔獣はどうするのですか?」
「封鎖して閉じ込めた状態にしてから、魔獣討伐───それから、ディルカリド伯爵たちの捕縛をするつもりです」
「その際は、ラナとエデルを除いた全員で事に当たる」
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