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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十三章―逆賊たちの持論―#6
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く。


 私は、地面に倒れ伏している魔獣に近づき、こっそりと【心眼(インサイト・アイズ)】を発動させた。

 やはり───2頭とも内包する魔力量が少ない。

 それに、体内に残留する魔力は、先程まで検証していた魔力と同じものだ。すなわち────ディルカリド伯爵の魔力と。

 私はバドさんの言葉を思い出し、魔獣の角を観察してみる。

 確かに、うっすらと模様がついている。もう1頭の魔獣の角と見比べてみると、模様が似ていた。

 バドさんの見解が正しいなら────この2頭も兄弟ということになる。


「嘘じゃねぇよ!」

 もっと深く分析してみようとしたとき────突然、叫びに近い大声が響き渡り、私は反射的に声の方に振り向いた。

 冒険者の一人が、レド様でなく、自分の仲間に向かって何かを訴えている。

 私は────その内容に、ただ眼を見開いた。

「お前らは前を向いてて見てなかったけど────オレは見たんだ!道の真ん中に、魔獣がいきなり現れたのを!」

 私は、そう言い募った冒険者の許へと行く。

「それは───その魔獣が現れた地点は…、何処ですか?」
「え、ぁ、あっち────あ、あの辺りです」

 私は、その冒険者が指さす方へと向かうと───再度【心眼(インサイト・アイズ)】を発動させて、地面を視る。

 それは────すぐに見つかった。

「これは────」

 常人には見ることのできない、整備された道に仕込まれたそれは────【限定転移門(リミテッド・ゲート)】だった。

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