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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十三章―逆賊たちの持論―#1
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───はい、(マスター)ルガレド。正面に【立体図(ステレオグラム)】を投影します───

 レド様の正面に、1?ほどのこの家の立体図が現れる。

「これでは、小さ過ぎて、本の題名は読み取れないな」
「レド様、検索してみてはいかがですか?【千里眼】で見たことにより、おそらくレド様の記憶にも蓄積されているはずですから」
「なるほど」
「ノルン、レド様の検索結果を【立体図(ステレオグラム)】に反映させてくれる?」

───解りました、(マスター)リゼラ───

 直後、【立体図(ステレオグラム)】の9つの個所で、小さな光が点滅し始めた。

「この光っている個所にあるということか。では、俺は本を取って来る。リゼは、ここで休んでいてくれ。ジグ、リゼを頼む」
≪は≫

 レド様は、私に口を挟ませる間もなく、それだけ言うと行ってしまった。別に、もう大丈夫なんだけどな。

 まあ、でも、レド様が心配してくださるのは、心苦しいけれど───嬉しい。そんなことを考えていると、ノルンの声が響いた。

───(マスター)リゼラ、この読み取った大量のデータはどうしますか?───

「え?読み取った大量のデータ?」

 ノルンの言っている意味が一瞬理解できず、首を傾げた私は────遅れて意味を悟って、眼を見開く。

「まさか───題名だけじゃなくて…、本の中身も読み取ってしまったってこと…!?」

 え、嘘でしょ?この家にある書物すべての中身を────あの数分で?

 半ばパニックになっている私に、ノルンはあっさり答える。

───はい。それで、この大量のデータをどうしますか?固有の【記録庫(データベース)】でも作製しますか?───

「……うん。それでお願い…」

 道理で、私の固有魔力が枯渇しそうになるわけだ…。

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