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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十二章―明かされる因縁―#5
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3頭すべて倒したんだって?」

 騎士たちとの話を終えたらしいガレスさんが、こちらへ来て、労いの言葉をかけてくれる。

「今回は、アレドの活躍ですよ。私が倒したのは1頭のみで、素材も損傷させてしまいましたから。それに───騎士たちが3頭それぞれを抑えていてくれたのも大きいですし」

 私が応えると、三人が奇妙な目でこちらを見る。

 え───何でそんな眼で見るの?
 ガレスさんに至っては、これ見よがしに溜息を吐いた。

「はぁ…。まあ───いい。それより、リゼ、魔獣を切り分けるのを手伝ってもらえるか?」
「解りました」

 最近ようやく、【技能】である【解体】も、任意で発動するように切り替えることができた。

 ジグやレナス、それにノルンに協力してもらって、詳しく分析したら───【能力】も【技能】も、魂魄に直接、魔術式を書き込まれているというだけで、魔術とあまり変わらないようだ。

「俺も傍で見ていていいか?」

 レド様が興味深げに訊いてきたので、私は当然のように頷いた。

「ええ、勿論です。────それでは、ベルロさん失礼します」
「はい。ぜひ店の方にも、遊びに来てください」
「暇を見て、寄らせていただきますね。────ガレスさん、また後で」
「ああ」

 私とレド様が離れると同時に、ガレスさんとベルロさんが話し始めるのが目の端に映る。

 私は、レド様と姿をくらませているジグとレナスを伴って、ガレスさんと一緒に来た馴染みのベテラン解体師の許へと向かった。

「お疲れ様です、手伝います」
「おう、リゼか。それは助かる。あっちのオーガの方、やってくれるか?」
「解りました」



 任されたのは、レド様が首を斬り落としたオーガの魔獣だ。

 私は、マジックバッグから解体用の大型ナイフを取り出す。いい機会なので、レド様にもレクチャーすることにする。

「魔獣は、変貌することによって、内臓の位置がずれたり、歪になることがあります。魔物や魔獣の内臓は、高く買い取ってもらえる素材です。ですので、こういった場合は、内臓を損傷しないよう胴体は避け、首、手足を切り分けるだけにしてください」

 私は話しながらも、【心眼(インサイト・アイズ)】を発動させると、ナイフを入れて切り分けを開始する。首はレド様が切断済みなので、まずは右肩にナイフを入れた。

 まるで熟した果物を切り分けるときのように、ナイフの刃が滑らかに入って、私はその感触に驚く。

 あ、そうか────この解体用大型ナイフは【最適化(オプティマイズ)】されているんだった。最近は【技能】で済ませていたので、【最適化(オプティマイズ)】されてから、このナイフを使うのは初めてだと気づく。

 これなら────早く
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