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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十二章―明かされる因縁―#5
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隊かもしれないな≫

 私の疑問に答えるように、レド様が言う。


 レド様とそんなことを話していると───ガレスさんが、荷馬車と助っ人を引き連れて到着したので、騎士たちへの対応は、ガレスさんに任せることにした。

「リゼさん…!」

 商人の集団の中から、見知った人物が私の名を呼びながら、歩み寄って来た。

「お久しぶりです、ベルロさん。ベルロさんの商隊だったんですね」

 ベルロさんは───以前、私が冒険者として護衛をしたことのある商人で、人の好さそうな好々爺然とした人だが───商人らしく、外見とは裏腹にかなり強かだ。

 サヴァルさんのような大商人というわけではないが、国内の商人の中では成功している部類に入る。

「ええ、お久しぶりですね。今回は非常に助かりました。貴女が皇都にいてくださったとは、私は運が良い。正直、駄目かと思いましたよ」

 ベルロさんは、にこにこと笑顔を浮かべ、応える。

「そちらは───リゼさんの新しいパートナーですか?なかなかの腕を持つと見える。────おや、もしかして…、お二人は婚約していらっしゃる?」

 目敏くイヤーカフに気づき、ベルロさんが何処か楽し気に続ける。

「…はい、結婚の約束をしています。Bランカー冒険者のアレドといいます。────アレド、こちらは、ベルロ商会会頭のベルロさんです」
「アレドという。よろしく」
「ベルロと申します。こちらこそ、よしなに。我が商会は、女性が好みそうな商品も各種取り扱っておりますから、リゼさんに贈り物をなさりたいときは、どうぞご相談ください。リゼさんにはお世話になっておりますからね、とっておきの品をご用意させていただきますよ」
「そうか。そのときは、よろしく頼む」

 ベルロさんの言葉に、レド様は勢い込んで返す。

 ベルロさんは朗らかに微笑んでいるが、内心、いいカモだとほくそ笑んでいそうだ…。これは、話題を変えねば。

「ベルロさんは、しばらく皇都に?」
「ええ。この時期は辞令式のために、お貴族様が都入りしますからね。我々商人にとっては、書き入れ時なんです」

 そうなんだ────毎年、この時期は、魔物や魔獣がよく出没する地域を狙って出稼ぎに出ていたので、それは知らなかった。Aランカーになってからは、“大掃討”に参加していたし。

 商隊の護衛に目を遣る。

 ベルロさんのところは───移動時の護衛は、商会が独自に抱える護衛ではなく、冒険者を雇うことにしているので、彼らは冒険者のはずだ。だけど、見知った者はいない。

 何人かケガをしているようだが、どの人もそこまで酷いケガではなさそうだ。彼らも、しばらく皇都に滞在してくれるといいけど。


「リゼ、アレド───ご苦労だったな。お前さんたちが
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