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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十二章―明かされる因縁―#1
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マギ・エンジン》】を、セレナさんの魔力で起動するように切り替えておかないと。

「ノルン───セレナさんの【魔力炉(マナ・リアクター)】と【魔術駆動核(マギ・エンジン)】の凍結を解いて、セレナさんが単独で起動できるよう切り替えてくれる?」
「解りました、(マスター)リゼラ」

 今日のノルンは、淡い色合いのフリルのついたエプロンドレスに身を包んでいて、“アリス”のようで本当に可愛い。

 勿論、このエプロンドレスを作ったのはラナ姉さんだ。昨日、ノルンを紹介したとき、簡素なワンピースを着ているのを見かねて、即座に作ってくれたのだ。

 今のラナ姉さんは、魂魄の位階が上がり技術が【技能】として昇華したので、今まで手掛けたことのあるパターンなら、材料があれば一瞬で服に作り替えることができる。


 ノルンが目を瞑った直後、全身が仄かに光を纏う。すぐに終わるかと思いきや、ノルンの表情が微かに動いた。

「ノルン?」

 何かあったように見えたので、私はノルンに声をかける。

「……(マスター)リゼラ、配下(アンダラー)セレナには───すでに独自の【魔力炉(マナ・リアクター)】が備わっています」
「それは…、どういうこと?」

 思わず問い返してから、セレナさんの方を見遣ると───当のセレナさんは、驚愕の表情を浮かべている。

 私は、【心眼(インサイト・アイズ)】を発動させて、セレナさんを視る。

 【心眼(インサイト・アイズ)】には段階があり、時間をかけて凝視すればするほど、対象を深く分析できる。

 集落潰しの際に視たときは、コンディションと心根を確認するためだったので、どちらも軽く視ただけだった。

 確かに───セレナさんには、【魔力炉(マナ・リアクター)】と同様の働きを持つ、魔術式が内包されている。それは、私たちの体内に搭載されている魔導機構よりも、ノルンの【案内(ガイダンス)】としての核に似ていた。

 さらに、じっと視ていると────分析結果が現れる。


魔力炉(マナ・リアクター):初期型ver.2】
 後期のインプラントタイプとは違い、魂魄に直接、魔術式をインストールするタイプ。身体に書き込まれた魔術核から、魂魄にインストールされるよう設計されている。身体を形作る核に書き込まれているので、子へと遺伝する。しかし、旨く遺伝されなかったり、遺伝はされても旨くインストールされないことや、旨く作動しないことも多く、後にこのタイプは廃れ、インプラントタイプが主流となった。
 

「何これ……」

 それじゃ────セレナさんの祖先は、古代魔術帝国時代に【魔力炉(マナ・リアクター)】を、体内に書き込まれた、ということ…?

「ノルンは、【契約】した
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