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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十章―見極めるべきもの―sideガレス
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て、話しかけられても、ろくな返答できなかったよ」
サポーターのエイルが酒が入ったカップを口元に運びながら───遠い目をする。
「だよな!?」
エイルの同意を得て、ドギは勢い込む。
「俺だって同じですよ。噂には聞いていたけど…、実物は噂以上でしたね」
同じくサポーターのジスも話に乗る。
「何ですか、あれ。住む世界が違うっていうか────俺らと同じ人間とは思えないですよ」
「だよなぁ」
「まあ、確かにね」
今度はレナも、揶揄うことなく頷く。
(リゼが冒険者たちに遠巻きにされているのは知っていたが────ここまでとはな…)
だが、その気持ちも解らないでもない。
公爵家でほとんど教育を受けていないにも関わらず、一般庶民とは一線を画すリゼラの立ち振る舞いは、特に荒くれ者が多い冒険者には近寄りがたいのだろう。
それに加えて────あの美貌だ。
幼い頃から顔立ちの整った子供ではあったが───成長するにつれ、その美貌も増している。
間近で相対すれば、言葉が出てこないのも仕方がないのかもしれない。
その上、単独で魔獣を撃破できるほどの実力まであるのだ。
しかも、ある程度なら───魔物の集落すら、単独で潰せるときている。
「指揮も様になっていましたよね」
ジスが、しみじみと呟いた。
「班分けも的確だったし────時計を使って一斉に突入するとか、発想もすごいよな」
続いて、ドギが感心したように言う。
ガレスも、一連の流れ自体は、ざっとではあるが───リゼラから報告を受けている。
「いつもの集落潰しは、作戦なんてあってないようなもんだしな」
ただ突入して、各々のパーティーもしくはチームで撃破するのみだ。
「冒険者なんだから、それでいいと思ってたけど───やっぱり、ちゃんと作戦を立てると違いますね」
きちんと戦力で三手に分けて、三方向から一斉に突入することにより魔物の虚を衝き、有利な状況で戦闘を開始できたのも良かったし───リゼラが全体を見て、相手にする魔物の数が偏らないよう間引いてくれたので、戦線が崩れることもなかった。
「そうだな。あの規模の集落で、ケガ人はたった5人───殲滅にかかった時間も、驚くほど速かった」
いつもなら、もっとケガ人が出ていたはずだ。再起不能になる者、下手したら死者すら出ていたかもしれない。
それが───5人。それも、施療院にかかれば時間をかけずに復帰できるようなケガばかりだ。
「それだけじゃないわよ。見張り台のアーチャーが、別々の方向に墜ちてたでしょ。あれ、偶然じゃないらしいわ。アーシャちゃんが言うには───何でも、手鏡を使って光を反射させて、そ
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