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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十章―見極めるべきもの―#6
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っそり分析もさせてもらったし、後でノルンと検証してみるつもりだ。

 セレナさんは、意を決したような固い表情で────口を開いた。

「あの…、リゼラさん────どうか、私を弟子にしていただけないでしょうか?」
「はい?」

 で、弟子?───何の?

「この魔術陣───“氷姫”という銘なのですが…、これは、私の生家に代々伝わってきたものです。本来は、跡取りである兄が継承し、いずれ兄の子に渡るはずでした。ですが、家が取り潰しになり───紆余曲折を経て、予定外の私が受け継ぐこととなったのです」

 セレナさんは目線を伏せ、陰りを帯びた声音で続ける。

「私は────兄や弟たちに比べて魔力もそんなになくて…、“落ち零れ”の存在でした」

「………」

「この“氷姫”を受け継いだものの、上手く扱えず───十全に力を発揮できていない…。先程、貴女は、初めてにも関わらず、“氷姫”を使い熟していた。兄でさえ、あんな風には扱えなかった」

 セレナさんは俯きがちだった顔を上げて────決意を載せた強い眼で私を見る。

「だから────どうか、お願いします。魔術の使い方を───“氷姫”を扱う方法を…、貴女に指導していただきたいのです」

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