第4話 母上危機一発 中編
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が物々しいです。
私の誕生日に賓客が来るので、警備が物々しいのは当たり前なのですが、警備の武官からは殺伐としたものを感じます。
そう山賊狩りで私が山賊達を探すときの雰囲気に似ています。
何かあったのは間違いないと思います。
それにしても母上が屋敷にいないように思います。
いつも今頃は庭でお茶の時間を楽しんでいると思うのですが・・・。
「ん?」
向こうで召使い達が何か話しています。
気づかれないように近寄ることにしました。
「奥様だいじょうぶかな?」
「山賊に誘拐されたんでしょ・・・最悪・・・」
「縁起でもないこと言わないで!奥様の救出のため都督様が陣頭指揮をとられるって仰っていたもの」
「お坊ちゃま、かわいそう・・・。折角の誕生日だったのに・・・」
「そうね・・・」
私はその場をすぐに後にしました。
あの山賊達を皆殺しにしておくべきでした。
そうすれば母上が誘拐されることなどありませんでした。
「山賊達、どこまでいってもお前らはウジ虫という訳か。」
「この私の手で引導を渡してやる!」
3,000人であろうと関係ありません。
私の母上を誘拐したことを後悔させてやります。
私は警備の厳重な屋敷を抜け出し、人気の無い森に向かいました。
そこに予備の武器を隠しているからです。
今、武器庫にいっても物色するのは難しいと思います。
私は目的の場所に着くと、隠していた武器を土の中から掘り起こしました。
「必ず、母上を助け出します!」
布に巻かれた槍を手に持ち、自分に言い聞かせるように言った。
山賊達の居場所に当てはありませんでした。
しかし、3,000人の規模でなれば、駐留できる場所は限られます。
山賊達は人の目につき辛い場所に駐留しようと思うはずです。
そんな場所、この郡にあるのか?
領民の噂では山賊達は北のあたりで目撃されています。
その当たりをしらみ潰しに探すしかありませんね。
「母上無事でいてください」
私が母上の捜索を行動しようとしたとき、真上から私を前世の名前で呼ぶ声が聞こえました。
「どちらにいかれるのです?林さん」
私をその名で呼ぶのは、私の知る限りこの世界にはいない。
上を仰ぎ見ると予想通りの人物が木の幹に腰掛けていました。
「神様、急用がありますので後にしていただけますか?」
「ふふっ、つれないのですね」
相変わらずマイペースな人です。
私はあなたに構っている暇などないのです。
「私はあなたとの約束を果たしに来ただけですよ。お手間は取らせません。」
神様はそういうと私の目の前に、何かが空から降って地
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