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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十章―見極めるべきもの―#4
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「それでは────会議室をお借りしますね」


◇◇◇


 エギドの森に向かうと───入り口に、弓を背負った細身の青年が佇んでいた。『黄金の鳥』のメンバーだ。

 他の冒険者は、まだ誰も来ていないようだ。

「ご苦労様です、フェドさん」

 私が声をかけると、フェドさんは眼を見開き────何故か慌てたような表情になった。

「え、ぁ、何で?」
「ギルドに寄ったら、集落潰しをするというので、参加することになったんです。今回は私が指揮を執ります。よろしくお願いします。こちらは、私の仲間のアーシャです」
「アーシャです、よろしくお願いします」
「は、はい」

 フェドさんは物凄く緊張した感じで、返事はしたが───アーシャに自己紹介する気はないみたいだ。

 フェドさんとは話したことがなかったけど────もしかして女性が苦手なんだろうか。

「アーシャ───こちらは、Bランクパーティー『黄金の鳥』のフェドさん」

 仕方がないので、私が紹介する。
 すでに名乗っているアーシャは、ただ頷いた。


「あ、リゼ姉さん、誰か来たみたいだよ」

 『氷姫』の3人が、こちらへと向かって来る。

「来てるのは隊長さんだけかい?そっちの兄ちゃんが、案内役か?」

 そう言ったのは、白髪混じりの剣士だ。
 『隊長さん』って────多分、私のことだよね?

「『リゼ』でいいですよ。こちらは、Bランクパーティー『黄金の鳥』のフェドさんです。それから、こちらは私の仲間のアーシャです」
「アーシャです、よろしくお願いします」

 アーシャが、『氷姫』の3人に向かって、ぺこりとお辞儀をする。

 フェドさんは、やはり挨拶する様子がない。

「あの…、フェドさん?」
「っは!ぁ、えと、フェドだ」

 この人───女性だけでなく、人間全般が苦手なのかな。それとも、人に挨拶する習慣がないとか?

「おう、よろしくな。ワシは、ヴァルト。こっちがセレナ、あの生意気そうなのがハルドだ」

 魔術師の女性───セレナさんが軽く頭を下げる。

 ハルドと呼ばれた少年は、ヴァルトさんの紹介が気に食わなかったらしく───不機嫌そうに顔を顰めた。

「ところで、隊長さん。あんたの得物、変わった形だな」

 睨むハルド君のことはスルーして、ヴァルトさんが私の【対の小太刀】を凝視しながら、しげしげと呟く。

「ふむ、どんな戦い方になるのか見てみたい。ちょっと手合わせを───」
「しません」

 ヴァルトさんの、好奇心を通り越した───享楽に爛々と煌く眼を見た私は、彼の言葉が言い終わらないうちに、にこやかな表情でぶった切る。

 この人────絶対、“バトルジャンキー”だ。

「そん
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