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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十章―見極めるべきもの―#3
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との繋がりを辿って、そこに魔力を注ぎ込めばいいようです」
「解った」
「お願いします、(マスター)ルガレド」

 ノルンがそう言って、ぺこ───とお辞儀をする。…可愛い。

「リゼ、ノルンを感知するのを手伝ってもらえるか?」
「はい」

 私は、精霊獣たちを降ろして立ち上がると────同じく立ち上がったレド様と向かい合う。

「では、私がノルンとの繋がりを感知して、レド様の魔力を誘導しますね」
「頼む」

 私はレド様の左手を取ると、その大きくて少しひんやりとした手を自分の両手で包み込んだ。目を瞑って視界を閉じて、レド様の掌を通して感じる感覚に集中する。

 ノルンの気配は────あった、あれだ。

 私はノルンの気配を掴むと、レド様の魔力をそちらの方へと流れていくように誘導する。レド様の魔力が、ノルンの中へと呑み込まれる。

 白炎様のときと同様───まるで渦潮のように、大量の魔力がノルンの中へと(なだ)れ込んでいった。

 魔力の流れができ、意識に余裕が出た私は、瞼を開けてノルンの様子を窺う。ノルンは、眼を閉じてレド様と私の傍らに佇み、その身体は淡い光を放っている。

 大丈夫そうだ────そう思ったときだった。

<<<いけない…!ルガレド、魔力を注ぐのを止めてください…!>>>

 アルデルファルムが、慌てた様子で叫んだ。

 その声を受けて、レド様が流れていく魔力を押し止めようとしたのが判ったが、それでも魔力は止まらず────ノルンの中へと怒涛のごとく流れ込んでいく。

 私もレド様の魔力を操作しようとしたが、ノルンの中に吸い込まれる勢いが強すぎて、止めることができない。

<<<このままでは、ノルンが魔獣化してしまいます…!>>>

「アルデルファルム、それは与えられた魔力がノルンの器を超えたということ…!?」

<<<いえ、与えられた魔力が大量過ぎて、ノルンがうまく取り込むことができていないのです!このままでは、魔力に蝕まれ魔獣化してしまう…!>>>

 私はレド様から手を放して、【心眼(インサイト・アイズ)】を発動させてノルンを視る。

 ノルンの中に入り込んだ魔力が、少しずつ色を変えてノルンの魂魄に溶け込んでいくのが視えた。

 でも、魔力が大量過ぎて────処理が追い付いていない。処理できていない魔力が飽和状態になっている。

 私は跪くと、ノルンの小さな身体を抱き締め────大量の魔力をノルンの魂魄に融合させるべく、【媒染】を発動させた。

 【媒染】は、生地や鞣革に魔物か魔獣の血を染み込ませる【技能】だけど、【心眼(インサイト・アイズ)】が使えるようになって、詳しく分析してみたら、血の中に溶け込んだ魔力で、生地や鞣革に血を融合さ
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