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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十章―見極めるべきもの―#2
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それじゃ───次は、ノルンが森の外でも実体を持てるようにしなきゃね」
「はい!」
これは、どうすればいいかな…。
昨日、ノルンに提案した通りに“端末”を創るべきか、“魔導機構”を創るべきか───それとも、それ以外に何かいい方法がないか調べてみるべきか。
「ねえ、ヴァイス。貴方たち精霊獣は、どうやって実体をとっているの?」
ネロ以外のすべての精霊獣と【契約】した際に知ったのだけど───精霊獣は、通常の獣とは違い、生殖によって増えるわけではないらしい。
何と、すべての精霊獣は、精霊樹から生まれ落ちるとのことだ。
よって───同じような姿をしていても別に親子というわけではなく、どんなに姿がかけはなれていても、すべての精霊獣は兄弟姉妹なのだそうだ。
「我にもよく解らないが────我らは魂魄に刻み込まれた情報を元にして姿を成しているのだと、アルデルファルム様は仰っていた」
それは、どういうことなのか────アルデルファルムに直接、訊いた方がいいかもしれない。
◇◇◇
<<<よく来てくれましたね、リゼラ、ジグ。ノルン───リゼラが来てくれて良かったですね。それにしても───リゼラは相変わらず、重そうですね>>>
精霊樹の下に蹲っているアルデルファルムの許へ皆で赴くと、アルデルファルムが嬉しそうに迎えてくれてから───ちょっと呆れたように言葉を付け足す。
私は、例によって、両肩や頭に精霊獣を載せた状態だ。
今日は、ヴァイスだけでなく、他の狼型の子や豹に似た子も何頭かついてきていた。何故か、“クマノミ”みたいな子たちまでが傍に群がっている。
どうやら皆私を好いてくれているみたいで、それは嬉しいんだけど───何だろう、この状態…。
「こんにちは、アルデルファルム。今日は、訊きたいことがあるんです」
私は、ノルンが今どういう存在なのかと────彼女に今のような仮の姿ではなく実体を与えたいことを、アルデルファルムに打ち明ける。
<<<なるほど…。───それでは、エルフや精霊獣について、より詳しくお話ししましょう>>>
私は、両肩や頭に載る精霊獣たちを落とさないように、そうっと地面に座る。すかさず、ヴァイスや他の狼型、豹型の子たちが、傍らに伏せて私の膝に頭を載せた。
もふもふハーレムは嬉しいけど───何だか埋もれてしまいそうだ…。
お魚さんたち───髪の毛先をはむはむするのは止めてください…。
後ろに控えているジグの妙な沈黙と視線も気になる…。
ノルンが負けじと私の隣に陣取り、私の腕にしがみついた。
「ええと…、では───お願いします、アルデルファルム」
<<<精霊は魂魄に魔素を融合させた存在で
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