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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十九章―誓いと祝福―#7
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は例外なしに“影”となる定めだった。
子供は生まれてすぐ、“影”として育てられるべく、ラムルとカデアの手元から取り上げられ────ただの一人も、自分たちの子供として育てることはできなかった。
だからこそ、仕えるべき主とはいえ、初めて育てることに携われたルガレドに、深い思い入れがあった。
ここにきて、息子のジグと弟のレナスと接する機会が増えたことに、当初カデアは戸惑っていたみたいだが────最近ようやく自然に接することができるようになってきたようだ。
息子のようなルガレドに加え、実の息子であるジグ、弟のレナスとも交流できるようになって───それに、アーシャのことも娘のように可愛いみたいで、カデアは毎日がとても充実しているらしく、本当に生き生きとしている。
かくいうラムルも───毎日を楽しく感じている。
ほんの1ヶ月半前までは、常に不安に苛まれていた。
8年前にミアトリディニア帝国が侵攻してきた折───“一度目の人生”でルガレドが交戦した相手であるヴァールディ将軍が、負傷と同時に失脚したことにより、ルガレドが処刑されるに至った戦争はもう起きることはないと頭では解っていても────不安が消えることはなかった。
入念に、ルガレドを逃がす手立てを準備していても────ずっと不安がつきまとい、落ち着かなかった。
それが、ルガレドの許へと戻ってからというもの、いつの間にか、不安より希望の方が勝っていて────逃がすことより、ルガレドと───皆と共に未来を切り拓いていこうという思いを抱くようになっていた。
いや───と、ラムルは思い直す。
未来を切り拓いていこう───ではない。
必ず───ルガレドの未来を切り拓く。
ルガレドの伴侶であり、ラムルのこの女主人───リゼラがいてくれれば、きっとできるだろう。
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