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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十九章―誓いと祝福―#3
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レド様だけでなく───私にもその生涯を捧げてくれているのだと、本気で私まで護ろうと心に決めてくれているのだと判って───私は、ジグのその想いに胸が熱くなった。

 彼の想いに報いたい────そう思ったとき、私の奥底から熱くなった感情が流れ出すような────何かが溢れ出すのが判った。


【亜神の恩寵】の発動を認識───【契約魔術(コントラクト)】を開始します…
【境界の神子】リゼラ=アン・ファルリエム───【聖騎士】ジグ───契約完了
【亜神の恩寵】───【寵愛クラス】と断定
【聖騎士】ジグに固有能力【天恵】───授けました
【聖騎士】ジグの固有魔力量───【Aクラス】と認定
【聖騎士】ジグに【一級(ファーストグレ)支援(ードサポート)】が可能と断定───
管理亜精霊(アドミニストレーター)】に【聖騎士】ジグの接続許可を申請───許可を確認───【接続(リンク)】───成功
【聖騎士】ジグの使用可能神聖術を選出───完了
【聖騎士】ジグ、下級神聖術【施療】───会得しました
【聖騎士】ジグ、中級神聖術【解毒】───会得しました
【聖騎士】ジグ、中級神聖術【向上】───会得しました


 ラナ姉さんのときと同様、魔術式が放つ光に包まれて────ノルンのアナウンスが響く。

 だけど────“聖騎士”?
 【聖騎士(グローリアス・ナイト)】ではなく…?


<ふむ。加護と祝福、両方とも与えられたようだな。それに───やはり能力も授けている>

 白炎様の声で、私は思考を中断する。皆の時間をとらせているのだから、考えるのも検証するのも後にしよう。

「ありがとうございます、リゼラ様」
「いいえ、ジグ。それはこちらのセリフです。これからも、よろしくお願いします」

 ジグが顔を上げ、そう言ってくれたので、笑みを返すと────ジグは、片膝をついて私の右手を握ったまま、嬉しそうに柔らかな笑みを浮かべた。

 ジグがそうした顔を見せてくれたのは初めてだったので、私は一瞬驚いてしまったが────ジグに気を許してもらえたようで、嬉しさで胸が温かくなった。

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