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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十九章―誓いと祝福―#1
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も、私たちの不安定な道行に巻き込むのも、絶対に賛成できない。

「リゼ、ラナの決意は固い。それに───ラナの持つ技術が、リゼに必要となるのは事実だ。アーシャがその点に関して一人前になるには、まだまだ時間がかかる。ラナがついて来てくれるのは、正直、ありがたい」

「ですが、レド様…!」

 少し前なら────私たちの魔力が存在を変えてしまうという事実を知らないときならば、承諾してしまったかもしれない。

 でも、【契約】の実情を知ってしまった今、簡単に【契約】をするわけにはいかなくなってしまった。

 かといって、【契約】せず、無防備なまま、大事なラナ姉さんを───危険な地に連れて行くことも、不安定な道行に巻き込んでしまうこともできない。

「リゼが、何を心配しているかは解っている。いい機会だ────リゼ、シェリア嬢とラナに話すことにしよう、俺たちのことを────」

 レド様が髪をかき上げて息を吐き────そう言った。

 シェリアとラナ姉さんには、白炎様の一件や、私たちがどういう存在なのかということは話していなかった。

 いずれ話したいとは思っていたけど────黙っていたのは、私がネロ以外の精霊獣と契約したこととは違い、レド様や白炎様の事情まで言及しなければならない事柄だったからだ。

 だけど───それだけではなくて、二人とは違う存在となってしまったことを告げるのが、怖かったというのもある。

 シェリアもラナ姉さんも、そんなことで私を奇異な目で見ることはないとは解っているが、それでも躊躇する思いがあった。

「大丈夫だ────リゼ」

 はっとしてレド様を見上げると────レド様が私を安心させるように微笑んだ。

「シェリア嬢、応接室を貸してもらえるか?」

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