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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十八章―惑いの森―#4
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「それでは、始めましょうか」
巨大な
聖結晶
(
アダマンタイト
)
の前で私が告げると───ヴァイスを含めた皆が頷く。
かなりの魔力を使うことが予想できるから、すでに【
認識章
(
コード・クレスト
)
】から
聖結晶
(
アダマンタイト
)
のイヤーカフを取り寄せ、身に付けてある。
「【
案内
(
ガイダンス
)
】、この地下空間を【
拠点
(
セーフティベース
)
】に登録」
いつものように、魔術式が展開し───光を発した。今回は、泉や水路にまたがり床一面を覆っている。
了解───【
拠点
(
セーフティベース
)
】に登録を開始します………
何か…、いつもより時間がかかってる…?
もしかして────登録できないのかな?
「【
案内
(
ガイダンス
)
】?」
あまりに時間がかかっているので、そう声をかけた瞬間────木の根に抱き込まれている巨大な
聖結晶
(
アダマンタイト
)
が、眩い光を放った。
あまりの眩しさに咄嗟に眼を瞑る。
侵入者を感知────殲滅を開始する……
「!?」
【
案内
(
ガイダンス
)
】とは違う、無機質な声が響き渡り────私は、その言葉の内容に、思わず眼を開けた。
足元の【
案内
(
ガイダンス
)
】の魔術式は消えていない。
聖結晶
(
アダマンタイト
)
が放つ光が───何かの信号のように点滅し始めた。
嫌な予感がして、私は【
心眼
(
インサイト・アイズ
)
】を発動させる。
聖結晶
(
アダマンタイト
)
の中に、色の異なる小さな光が囚われているのが視えた。その小さな光は、周囲の光に圧されていたが、必死に抵抗しているような感じだ。
あれは───あの小さな光は、【
案内
(
ガイダンス
)
】だ。
まずい、このままでは────【
案内
(
ガイダンス
)
】が消滅する…!
この
聖結晶
(
アダマンタイト
)
は、規模は違うが、【
案内
(
ガイダンス
)
】と同種の存在だ。アルデルファルムは、【
案内
(
ガイダンス
)
】は精霊だと言っていた。
ということは───この
聖結晶
(
アダマンタイト
)
も精霊?
それなら────レド様なら、従えられるはず…!
「レド様…!」
異変を察知して、レド様はすでに私の傍にいた。
「どうすればいい?」
「
聖結晶
(
アダマンタイト
)
───あの精霊を抑えておいてください…!」
「解った」
レド様は私の無茶振りに、事も無げに頷く。
足が濡れるのも構わず、泉に入り────木の根の隙間から
聖結晶
(
アダマンタイト
)
に両手を突く。
私は、自分と【
案内
(
ガイダンス
)
】の繋がりを探り───手繰り寄せる。レド様や白炎様との繋がりより、か細いその繋がりを伝って、【
案内
(
ガイダンス
)
】に自分の魔力を注ぐ。
白炎様の
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