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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十八章―惑いの森―#1
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皆、本当に美味しそうに食べてくれるから、嬉しくなる。
私が作る“洋食”の大抵は、“お兄ちゃん”に教わったものだ。
“サブカル”に嵌っていた“お兄ちゃん”は、その資金を稼ぐため、近所の“洋食屋さん”でバイトをしていたので───その洋食屋さん直伝のレシピなのだ。
ちなみにハンバーガーも、“ファストフード”のものではなく、その洋食屋さんで出されていたものを真似ている。
食休みにお茶を飲みながら、この後のことを話す。
「リゼは、ここに工房を造るつもりなのか?」
「ええ、承諾してもらえるなら。ここは魔素も濃いですし、アルデルファルムがいるから魔物も人間も近寄れないですしね」
エルフの隠れ里で手に入れたログハウスの手入れをしたいし、他にも創っておきたいもの、造らなければならないものがある。
「それと───できたら【
転移門
(
ゲート
)
】も設置させてもらえたらと思っています」
「そうだな。それはぜひ頼みたいな」
「レド様の方は?」
「俺は、幾つか、アルデルファルムに確かめることがある。“刻印”のこともそうだが────精霊についてもだな」
レド様は、アルデルファルムの主となったことにより、精霊を統べる存在となったそうだ。
それがどういうことなのか────まだ詳細を聴けていない。
「リゼを───皆を護れるような力ならいいんだが…」
「レド様…」
私を───大事な仲間たちを護りたいと思ってくださる、レド様のそのお気持ちが嬉しい。
「あ、リゼラ様、迎えが来ましたよ」
レナスに言われて、対岸を見ると、あのときのように白狼───ヴァイスが佇んでいる。
純白な毛並みが綺麗だから────
白
(
ヴァイス
)
。
結局、白炎様のときと似たような命名になってしまったけど、響きが似合っている気がしたのだ。
「しびれを切らせて迎えに来たか…」
「あの狼も、あの鳥───神に似た気配がしますよね」
ジグ───“白炎様に似た気配”って何?
◇◇◇
<<<ルガレド、リゼラ───ジグ、レナスも、よく来てくれました>>>
精霊樹の下にいるアルデルファルムが、首を擡げて、迎えてくれる。
アルデルファルムの性別は聴いていないけど、私たちを見る目には、どこか母性のようなものが窺えた。
「こんにちは、アルデルファルム」
<<<…重そうですね、リゼラ>>>
私が挨拶をすると、私の様子を見たアルデルファルムが言う。
そう───私の肩や頭には、森を通り抜けるときにくっついてきた小型の精霊獣たちが乗っかっている。
まあ、普通の獣ではないからか、そこまで重くないし、可愛いからいいんだけどね…。
「アルデルフ
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