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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十七章―密やかに存在するもの―#2
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うというわけである。
「遅くとも今月末には、“大掃討”を開始することになっている。今回も、Aランカー及びAランクパーティーはすべて、“大掃討”に向かってもらうつもりだ。
本音を言えば、リゼ───お前さんにも参加してもらいたかったんだがな…。無理だろ?」
「ええ、申し訳ないですが…。私はレド様のお傍を離れることはできません」
「お前さんと───できればアレドもいれば、楽だったんだがなぁ。まあ、仕方がない」
「その代わり、皇都周辺の間引きには、できるだけ協力しますから」
「ああ、頼む」
「Aランカーの皆さんは、もう出発されたんですか?」
「いや、まだ『極限の光』と『清嵐』が残っている。準備が出来次第、出発するとのことだ」
『極限の光』は───メンバー全員がAランカーという、驚異のAランクパーティーだ。
一方の『清嵐』は───パーティーランクとしてはBだけど、リーダーがAランカーなので参加するのだろう。
「ここに残るのは?」
「『黄金の鳥』、『暁の泉』、『リブルの集い』の3つだ」
いずれもBランクパーティーで、以前、魔物の集落潰しなどで共闘した限りでは、どのパーティーも堅実で実力もあった。
「それ以外のBランクパーティーは、“大掃討”に参加予定だからな。かなり手薄になる。念のため、Bランカー数人にしばらく皇都で活動してくれるよう交渉しようと思っているが、何人残ってくれるか…」
「…そうですか。解りました。連絡がつくよう手配しておきますので───何かあったら、ロウェルダ公爵家か孤児院に言づけてください」
「解った」
◇◇◇
緊急を要する依頼はないようなので、冒険者ギルドを出た私は、あのエルフの隠れ里がある山へと赴いた。
ここには、めったに人が立ち入ることがないので───人目を気にすることなく狩りができる。
「そういえば、この山の名は何というのですか?」
「それが、正式名称はないみたいなんですよね。麓周辺の村々で、それぞれ適当に呼んでいるだけのようです」
レナスに訊かれたことに答えながら、周辺の魔素を探るため身を屈めようとして────ふと考える。
地面を通さなくても、【
心眼
(
インサイト・アイズ
)
】で探れるんじゃない?
【
心眼
(
インサイト・アイズ
)
】を発動させて、周囲を見回す。うん、思った通り、霧を透かして魔素によって浮き彫りにされた景色が見える。
もっと、じっくり探ろうと思った瞬間────【
案内
(
ガイダンス
)
】の声が響いた。
【
地図製作
(
マッピング
)
】を開始します───
【
管理亜精霊
(
アドミニストレーター
)
】に【
接続
(
リンク
)
】────【
記録庫
(
データベース
)
】を検索
<霊峰アルエンダルム>と断定───
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