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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十六章―真実の断片―#4
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近い存在なのだぞ?>

 千年以上という年数も、衝撃も大き過ぎて────理解が追い付かない…。

 だけど───レド様を一人にしてしまわずにすむということだけは───それだけは、安堵した。

<ついでに言うと、そこの小童と、この間の小童も────まあ、エルフどもと同じくらいは生きると思うぞ>
「え、どういうことですか?」
「は?」

 黙って聞いていたレナスも、思わずと言った風に声を上げた。

<小童どもは、其方とガルファルリエムの小僧の“眷属”となっておるからな。それによって、其方たちほどではないが、魂魄の位階が上がっておるのだ>

「“眷属”…?」

<其奴らは、其方とあの小僧と繋がり───なおかつ其方らの濃密な魔力を、長い時間その身に流し続けているだろう?そうすると、身体だけでなく魂魄も、其方と小僧の魔力によって強化され────魂魄の位階が上がるというわけだ>

「そんな────」

 私たちが─────ジグとレナスの存在を変えてしまった…?

<我が神子よ、どうした?────どうして、そんなに悲しそうな顔をしておるのだ?>

「だって…、それじゃ────ジグも、レナスも…、大事な人に先立たれてしまうということでしょう?────いずれ…、一人になってしまうということでしょう…?」

 私とレド様はいい。同じくらい生きられるみたいだから。

 でも、二人は────二人が、伴侶を見つけても、それでは────同じ時間を生きられない。

「リゼラ様…」

 レナスは、呆然とする私の傍らに片膝をつき───私の右手をとった。

「大丈夫です、リゼラ様。オレもジグも、ルガレド様にこの身を捧げることを────生涯、その傍でお護りすることを誓っております。よって、家庭を持つことなどありえません。ですから───リゼラ様、そんなことで、お心を痛める必要はないのです」
「でも…」

「ルガレド様も、リゼラ様も、オレたちより永く生きるのでしょう?それなら───オレたちが一人になることなど、あり得ないではないですか。
それとも────お傍には置いてくださらないのですか?」
「そんなこと─────私は…、レナスとジグに、レド様の───私の傍にいて欲しいと思っています」
「だったら、もうお気になさらないでください。それと───オレたちに魔術を使うことを控えさせようなどと、考えないでくださいよ?」
「!」

 レナスには、私の考えはお見通しだったようだ。思わず、口元が緩む。

「レナスには敵わないですね…」

 私は息を吐くと、笑みを消し────レナスを見据えた。

 レナスは覚悟を決めている。ならば────私が()るべきは、受け入れることだ。

「レナス…、どうか最期まで───
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