暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十六章―真実の断片―#4
[4/5]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
近い存在なのだぞ?>
千年以上という年数も、衝撃も大き過ぎて────理解が追い付かない…。
だけど───レド様を一人にしてしまわずにすむということだけは───それだけは、安堵した。
<ついでに言うと、そこの小童と、この間の小童も────まあ、エルフどもと同じくらいは生きると思うぞ>
「え、どういうことですか?」
「は?」
黙って聞いていたレナスも、思わずと言った風に声を上げた。
<小童どもは、其方とガルファルリエムの小僧の“眷属”となっておるからな。それによって、其方たちほどではないが、魂魄の位階が上がっておるのだ>
「“眷属”…?」
<其奴らは、其方とあの小僧と繋がり───なおかつ其方らの濃密な魔力を、長い時間その身に流し続けているだろう?そうすると、身体だけでなく魂魄も、其方と小僧の魔力によって強化され────魂魄の位階が上がるというわけだ>
「そんな────」
私たちが─────ジグとレナスの存在を変えてしまった…?
<我が神子よ、どうした?────どうして、そんなに悲しそうな顔をしておるのだ?>
「だって…、それじゃ────ジグも、レナスも…、大事な人に先立たれてしまうということでしょう?────いずれ…、一人になってしまうということでしょう…?」
私とレド様はいい。同じくらい生きられるみたいだから。
でも、二人は────二人が、伴侶を見つけても、それでは────同じ時間を生きられない。
「リゼラ様…」
レナスは、呆然とする私の傍らに片膝をつき───私の右手をとった。
「大丈夫です、リゼラ様。オレもジグも、ルガレド様にこの身を捧げることを────生涯、その傍でお護りすることを誓っております。よって、家庭を持つことなどありえません。ですから───リゼラ様、そんなことで、お心を痛める必要はないのです」
「でも…」
「ルガレド様も、リゼラ様も、オレたちより永く生きるのでしょう?それなら───オレたちが一人になることなど、あり得ないではないですか。
それとも────お傍には置いてくださらないのですか?」
「そんなこと─────私は…、レナスとジグに、レド様の───私の傍にいて欲しいと思っています」
「だったら、もうお気になさらないでください。それと───オレたちに魔術を使うことを控えさせようなどと、考えないでくださいよ?」
「!」
レナスには、私の考えはお見通しだったようだ。思わず、口元が緩む。
「レナスには敵わないですね…」
私は息を吐くと、笑みを消し────レナスを見据えた。
レナスは覚悟を決めている。ならば────私が
採
(
と
)
るべきは、受け入れることだ。
「レナス…、どうか最期まで───
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ