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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十六章―真実の断片―#2
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スペースにいるみたいだ。
応接間を抜け、窓型ライトが施された扉を潜る。ヌックスペースのソファに、レド様が座っているのが見えたので呼びかけた。
「レド様?」
返事がないので、ヌックスペースを覗き込むと────レド様が、ソファに寄りかかって眠っていた。
「…っ」
うわぁ…、レド様の寝顔なんて初めて見た…っ。何て言うか…、あどけない感じが、物凄く可愛い…!
私が近寄っても、レド様は起きない。お疲れなのかもしれない。
このヌックスペースに施された魔導機構は、ベッド同様、心身の疲れを癒すもので────効果は疲れ具合によるらしいから、眠ってしまうくらいお疲れなのだろう。
“隠れ里”のこと、【
心眼
(
インサイト・アイズ
)
】のこと、新たに獲得した【固定魔法】のこととか、お話ししたかったけど────後にして、今は夕飯まで寝かせておいてあげよう。
ブランケットみたいなものを、かけて差し上げた方がいいかな?
レド様の隣に座ると、天井に施されている魔導機構が発動して、光が降り注ぐ。光を浴びると、私も眠たくなってきた。
あれ────私も疲れてるのかな…。
瞼を開けていられなくて、私は眼を閉じた────
「坊ちゃま、カデアは情けないですよ。眠っている女性に無体を働くなんて」
「いや、だから…、本当に寝惚けていただけなんだ。眼を開けたら、隣にリゼが寝ていて────夢の続きかと思ったんだ…」
「…つまり、ルガレド様は───リゼラ様に無体を働く夢を見ていた、と」
「仕方ないだろう…!俺だって、健全な男だぞ!リゼと接していて、そういう感情を持たない方が変だろうが…!それに───リゼの…、あんな───あんな姿見てしまったら───リゼには忘れろと言われたが…────っく、忘れられるわけがない…!」
「ああ…、あれは────艶めかしいとしか言いようがないですよね…」
「ええ、忘れようにも、忘れられないですよね…」
「いや───お前たちは忘れろ。今すぐに記憶から抹消しろ。露ほども残すな。覚えているのは俺だけでいい」
「────坊ちゃま?まったく反省していらっしゃらないようですね…?」
「い、いや、反省はしている…!」
「ジグ…、レナス…、貴方たちも、坊ちゃまと一緒に座りなさい…!」
────何だか、騒がしい…。
私は眠っていられなくて────ゆっくりと重たい瞼を開けた。
ぼんやりとした頭のまま、また閉じてしまいそうな瞼を擦りつつ、横たわっていたソファから起き上がる。
「…ん、なにかあったんですか…?」
何故か正座しているレド様とジグとレナスが────こちらを振り向いて、固まった。
「リゼラ様…、シャツをお戻しになった方がよろしいですよ?
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