暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十五章―それぞれの思惑―#2
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
神聖術”を授かるとは────」
「確かに、会得してしまったようですね…。【快癒】と【起死回生】の二種類ですが、効能の程度が違うだけで────どちらも、ケガだけでなく病気まで治せるみたいです。【起死回生】に至っては、死んでさえいなければ、瀕死の状態でも回復させることが可能らしいです…」

 これは────本当に凄すぎる。

 自己回復を促進させるような魔術はあるが、瞬時にケガや病気を治すようなものは、古代魔術帝国の魔術にさえ見当たらなかった。

 傷薬や回復薬も、現在普及しているものは前世であった“漢方薬”に近く、古代魔術帝国のものは、ラノベやゲームに出てくるような────瞬時にケガを治せる“ポーション”もあるにはあるが、手足が欠損したとか内臓に損傷を負ったとか、そういった重傷の場合には効かないようだ。

 まあ、それでも役には立つだろうから、支援システムの支給品のポーションを皆に持たせてはいるけど。

 これも、聖剣同様───おいそれとは行使できないけれど、何かあったとき、レド様を───皆を救える確率が大幅に上がる。会得できたことは、素直に嬉しい。

 新たな固有能力【浄化(ピュリフィケーション)】は、舞わなくても“浄化”ができるようだ。あ、【(はらえ)の舞】が【技能】に追加されてる。まあ、あんなに舞ったしね…。

「そういえば────リゼラ様の魔力量が増大されたとのことでしたが…」

 ラムルに言われて、そんなようなことを【案内(ガイダンス)】が言っていたと思い出して────【現況確認(ステータス)】の【固有魔力量】と【使用可能共有魔力量】の欄に眼を向ける。

「ええ、確かに、増えているようですね」

 それぞれ“SS”、“SSS”だったのが───どちらも“EX”に変わっている。正直、どれくらい増えたのかは、よく判らないけど。

 まあ───でも、自分の魔力量がかなり増えたことは、意識してみれば実感がある。


───それなら、ガルファルリエムの小僧のも増えているはずだぞ───
───小僧も“魂魄の位階”が上がっただろうからな───
───我と我が神子のおこぼれで、な───


「……さっきから気になっていたが────何故、おまえがここにいる、神。しかも、図々しくリゼの頭に陣取って────リゼの負担になるだろう。さっさとリゼから離れて、深淵に帰れ」

 そうなのだ。白炎様は、私の両肩に足を掛け、私の頭に自分の頭を載せて、後ろから張りついていた。


───ふん、小僧なんぞに命令される謂れはないわ───
───我が神子は、この後、我が寺院に赴くらしいからな───
───そのとき、共に行くことにしたのだ───


「ふっ。俺が小僧なら、おまえは赤子だろう。必要なのは番で
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ