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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十五章―それぞれの思惑―#2
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 “神”がそう宣言した直後────その御身から銀白の光が迸った。

「!?」

 え───『我が名』って、ただの渾名(あだな)じゃないの…!?

 何も考えずに物凄く安直に名をつけてしまった私は、“神”の言葉に焦る。


───これにて、我の転生は完成し、我が存在は安定した───


 煌く銀白の光りを纏いながら、“神”は、感極まったように、その大きな翼を忙しなく羽搏かせた。

 どうしよう…、これは────もう一度きちんと考え直させてなんて、とてもじゃないが言い出せる雰囲気じゃない…。

 こうして────私の勘違いにより、新たに生まれ変わった“神”の名は、安直に“白炎”となったのだった…。


◇◇◇


「あの…、神───白炎様?それで───その…、私を“我が神子”と呼ぶのは、どういう意味なのですか…?」

 私は、さっきからずっと気になっていたことを訊く。


───うん?そのままの意味だが?───
───其方は、我の神子だろう?───


「いや、だから、それがどういう意味かと訊いているんだ」

 レド様がいらっとした声音で、口を挟む。
 

───何だ、ガルファルリエムの子よ───
───ふっ、我と我が神子の絆に嫉妬しておるのか───
───まあ、よい。教えてやろう───
───我が神子が、我に姿と性質を与えてくれたあのとき、我らの魂魄には、深く強い“繋がり”ができたのだ───
───おまえと我が神子が交わした“魂魄の契り”とは違う、神聖な“繋がり”が、な───


 あれ、おかしいな…。

 神々しい光を纏った荘厳な鳥が────前世で近所に住んでいた生意気と言って差し支えない“男子小学生”を彷彿とさせる、こう───人を小バカにした表情をしているような錯覚が見えるんですけど…。

 ああ…、レド様が、あの“男子小学生”に相対した“お兄ちゃん”のような形相になっている。

「ええと、白炎様────その“繋がり”というのは?」

 レド様が爆発してしまう前に、私は慌てて口を挟んだ。


───我が神子よ、其方も感じているはずだ───
───我と其方の魂魄に、繋がりができたことを───


 白炎様に言われて、気づく。確かに────レド様とは別に、私は、この白き神と繋がっている。

 契約の儀を経て、レド様とは繋がっているように感じてはいた。だけど、白炎様と繋がったことにより、レド様との繋がりも確信に変わる。

 私の魂魄は、確かに、白炎様と────レド様と繋がっている。

 そして、その繋がりを意識した瞬間だった────


【神の恩寵】を認識───発動条件クリア───【契約魔術(コントラクト)】を発動しま
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