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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十五章―それぞれの思惑―#1
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う言ってくれる。
「本当に、無事でよかった…、リゼ姉さん」
アーシャも物凄く心配してくれていたのだろう────眼を潤ませる。
「ああ、本当に────心配した…。まる二日、目覚めなくて…、“神”が、眠ることで魔力の回復を速めているのだろうと───心配はいらないと言っていたが────目覚めるまで気が気ではなかった…」
「レド様…」
隣に座るレド様が、私の頬に右手を這わせて────顔を歪めた。
その様子から、本当に心配してくれていたのが解って、申し訳ないと思いながらも、嬉しくて胸が熱くなる。
だから、私の眼が覚めたと知って、あんなに慌てて駆けつけて────あ、いや、あれは起こらなかった。うん、そんな出来事はなかった。
「今回のことは────本当に、申し訳ありません。レド様を────皆を、巻き込んでしまった…」
結果的に害されるような状況にはならなかったものの────レド様を巻き込んでしまったと気づいた瞬間に感じたあの恐怖は、今思い出しても背筋を凍らせる。
あんな思いは────もう二度としたくない。
「リゼが謝ることはない。あのときのリゼは尋常ではなかった。あの“神”に呼ばれたのだろう?」
「どうなのでしょうか…。私には待っているように────呼ばれたように感じましたが…、“古の神”は呼んでいないと仰っていました。私が勝手に感じ取って────お節介をしただけかもしれません」
「そんなことはない。あの“神”はリゼに感謝していた。リゼがいなければ、浄化することも転生することも出来なかったはずだ。それに────俺は、あのとき、リゼが一人で“深淵”に行くことにならなくて、本当に良かったと思っている。そんなことになっていたらと思うと────本当に…、ぞっとする」
「レド様…」
「俺は────リゼが、周囲や物事を見極め、考察して、慎重に行動することを知っている。きっと、次に何かあったときにも、そうすることも。だから、もう────気に病むな」
レド様が私を信じてくれているなら、私も自分を────自分が、もうあのような事態を引き起こさないように行動できると────信じられる。
「ありがとうございます…、レド様」
心からお礼を言うと、レド様は口元を緩めた。
「ところで…、さっきから気になっていたのですが、レド様は、古の神───いえ、あの生まれ変わられた“神”と、お話をされているかのような印象を受けたのですが…」
「…ああ、何度か話している。今現在、あの鳥野郎…じゃなかった────“神”は、“深淵”ではなく、サンルームにいるからな」
と、鳥野郎?いや、それよりも────何で、サンルームに?
「何故…?」
「…リゼを追ってきたんだそうだ」
物凄く
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